内容説明
ラテンアメリカ文学の巨匠がスペイン系アメリカ人のアイデンティティを探究する。スペインを通じてヨーロッパ文明の洗礼を受けたアメリカ大陸。征服者と被征服者の血に引き裂かれた歴史を昇華し、輝ける古代インディオ文明とヨーロッパ精神の融合を模索する壮大な文明史論。
目次
1 聖母と雄牛
2 神々の対立
3 ラ・マンチャの子供たち
4 自由の代償
5 未完の作業
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
oyatsudoki
2
ヨーロッパ人、インディオ、黒人…多様な血族の末裔である「我々」の住むラテンアメリカとは、歴史の流れの中どういう場所になっていったのか。新世界を掻き混ぜたマドラーたるスペインの興りにまで遡り、語る。つまるところはラテンアメリカの概略本だが、スペインに関しての解説も多くて助かった。分厚いが飽きない。2012/04/04
ての字
2
かつての被征服国から見たイスパニア文化と歴史の本。こういう視点の本を読みたかった上に文章も一流の洗練度で大変満足。忌まわしくも抜き去りがたい影響を相互に残したという意味では母でもあったイスパニアを子であるイスパノアメリカが母との関係と愛憎を冷静に振り返った・・・という趣に読めました。2010/10/12
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