夢の浮橋―『源氏物語』の詩学

夢の浮橋―『源氏物語』の詩学

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  • サイズ B6判/ページ数 385p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784120020889
  • NDC分類 913.36
  • Cコード C0095

内容説明

緊密な相関関係を保ちつつ生成増殖する物語群―『源氏物語』のダイナミックな構造を、平安文学研究の伝統と欧米の文学理論をふまえつつ緻密で斬新な読みによって鮮やかに解き明かす。

目次

1 権力の美学(王権と侵犯;流離の詩学;花咲く運命)
2 秘められた花(恋愛、結婚、〈ロマンス〉―若紫;物語の形態、対位法、社会的周縁―帚木系の巻;歴史、神話、女性の文学―明石の君;擬似近親相姦―玉鬘十帖)
3 抒情的悲劇(一夫多妻の三角形;抒情と哀傷;類似的関係―落魄の姫君たち;反復と差異―浮舟)
4 精神的探究と求道(宿世―源氏;心の闇―八の宮、薫、浮舟)
付録 (『源氏物語』の主要登場人物;『源氏物語』の作者およびテクストについての覚書き)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Waka

1
3度目の読了。定期的に読み、血肉にしたい図書。 「藤原氏」とあるべきところが「藤原家」となっているのは、訳のミスだろうか、元の文章のミスだろうか。2021/09/30

Waka

1
図書館で借りて読んだ。海外育ちで母語も日本語ではないということで、どれほどのものだろうと訝って読んだら、すごかった。もちろんごく少数の間違い(本人のか訳者のかわからない)もあったものの、気づかされ学ばされる事のほうが圧倒的に多く、古本で探そうかと検討中。まずはもう一度図書館で借りてもう一度読んでから考えようと思うが、とにかくすばらしかった。物事の抽象度をうんと引き上げたり引き下げたり、他の具体例と結びつけて考えたりする力が、人より優れているのだろう、と拝察する(私もそうなので)2018/12/08

Waka

0
数年ぶりに再読した。難しいが、おもしろい本。英語話者を対象に書かれた本の翻訳ということで、「だからこそ、専門家でない日本語読者にも開かれている」というのは一理ある。が、一理あるが、それにしてもある程度の前提知識が必要となる気も……。一般読者は冒頭3ページで挫折するのでは。必死で食らいついてなんとかついていけました、という感じ。紫上の結婚がなぜ“ロマンス”だったのか、の考察についてなるほどと納得。分厚いので時間が掛かってしまうが、何度も読み返し血肉にしたい一冊。2021/09/02

たっきー

0
源氏物語の成立論など源氏研究を概観することもできる。丁寧に先行研究を踏まえ論じている。人物関係の希薄さに言及しつつ論を展開するなど興味深い。2014/07/05

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