内容説明
91歳。人生の智恵をたたえ、文学への情熱をもやしつづける女流第一人者のエッセイと短篇小説。
目次
随筆(よい天気;これも私の性格;自慢の種がひとつ減った;ラブレターを届けてくれた伝吉君;私はぞっとした;そのざわめきはおはんの喜びの声;早く時が過ぎるやうに;私の茶飲み話;東京にゐた六十余年の間の私の足跡;私はしあはせ、昔もいまこれからも…;陽気は美徳、陰気は悪徳;人間の味覚;おめでたい人;どんな机でも好い作品を;中里さんと私;私と子供;この秋で私は満91歳)
小説(おたよの恋;一ぺんに春風が吹いて来た;父の想ひ;新しく惚れた人を)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shizuka
51
千代さんの言葉には元気がつまっている。年齢なんて関係ない。今をどう生きるかをいつも教えてくれる。教えてくれるんだけれど、私はすぐに悩んで迷ってしまう。全然教えが活きてこない、ダメダメ。けれど読んだ瞬間は「その通りだ!」と絶対的に強く思っている。今回いっちゃん心に来たのは「辛いことがあったら、逃げるんではなく率先してその中に飛び込んで愉しんじゃう」という心得。千代さんはどんなに辛いことがあろうと、この心得を持ってして自ら艱難辛苦に飛び込んでいった。そして人生ハッピー♬にしてきた。自らの力で。千代さんになる!2018/03/29