内容説明
会津藩に生まれ、明治四年渡米、のちに陸軍卿大山厳と結婚、「鹿鳴館の花」と謳われ、女子英学塾の設立に尽した女性の初の伝記。曽孫である著者が百年ぶりにアメリカで発見した親友アリスへの手紙。海を越えた友情と女子教育への情熱に生きた捨松の生涯。
目次
捨松の青春時代を求めて
会津藩の悲劇
岩倉使節団と女子留学生
ベーコン家の娘となって
一人だち
失意の日々
鹿鳴館に咲いた花
小説『不如帰』
女子英学塾の誕生
日露戦争
晩年
年譜
参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
isao_key
5
大山巌元帥、捨松夫妻の曾孫にあたる著者が、アメリカで発見された生涯の親友アリス・ベーコンに宛てた手紙を通して、捨松の人生と当時の日本が分かる。国費留学生として日本人女性初のアメリカの大学を卒業して帰国したが、当時の日本にはまだ能力に見合った活躍をする場が与えられていなかった。女性ひとりでは、何もできないことを悟った捨松は結婚をすることで、国の役に立つ仕事をしたいう欲求を叶えてゆく。捨松にとって自分の人生は個のものではなく、公のものであることを常に意識していた。津田梅子の本と合わせて読むとより理解が深まる。2012/07/17
のんき
3
明治4年岩倉使節団と共に渡米し、10年間の留学を経て帰国、大山巌夫人となった女性の伝記。生涯の親友となったアリス・ベーコンへ宛てた捨松の手紙や、卒業した大学に残された資料を中心とした構成となっている。そのため捨松の人生だけでなく、捨松が過ごしたニューイングランドの精神風土、土地柄的なものをかいま見るようで興味深かった。2010/11/10
ちびたまこたま
2
日本人初の女子留学生大山捨松のお話です。国費留学生として留学し大学を卒業後日本に帰国しましたが当時の日本には語学を生かして活躍する場がなく結婚をされますが生涯、自分の人生を個のものではなく公のものと意識しているところがひしひしと感じられました。文庫ではなくハードカバーの本には捨松の写真もありいいと思います。2013/01/16
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