サヴォナローラ―イタリア・ルネサンスの政治と宗教

サヴォナローラ―イタリア・ルネサンスの政治と宗教

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  • サイズ B6判/ページ数 348p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120015731
  • NDC分類 198.25

内容説明

宗教改革の先駆者の劇的生涯。15世紀末のイタリア、悪名高い教皇アレクサンデル6世の君臨するローマ教会に敢然と立ちむかい、拷問のすえ処刑された修道僧の生涯を、メディチ家、ボルジア家との確執を背景に描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

松本直哉

26
現代のカトリックの神父による性的虐待の報道を見聞きするたび、そもそもルネサンスの教皇は愛人に子どもを生ませてその子を枢機卿にしていたのだから、その体質が今も変わっていないのだなと思う。その教皇を「くず鉄」呼ばわりして、物質的欲望から離れた信仰を取り戻そうというサヴォナローラの主張は正しすぎるほど正しいと同時に、教皇に異議を唱えることが死を意味した時代に、どれほど勇気のいることだっただろうかと思う。ところで現代にサヴォナローラはいないのだろうか。教会の腐敗を内部告発する人が出てきてもおかしくないのに。2020/03/06

てれまこし

6
ルネサンス期のフィレンツェで絶大な影響力を振るいながらも政変によって失脚、処刑された修道士。カネも権力ない人がなぜそれだけの力をもてたか。彼は自分が神のことばを託された預言者だと信じ、腐敗したイタリアに神の鞭が振り下ろされると予言した。これが仏王シャルル八世のイタリア侵入として的中した。宗教改革の先駆とされるけど、終末論や神の直接の介入を信じてるから、教義的にはルターやカルヴァンのもつ革新性はない。彼の他の数多の預言者たちと分けるカリスマの源泉は、弁舌の才だけでなく高潔で誠実な生き方に対する尊敬みたい。2024/04/17

belier

3
サヴォナローラがマルティン・ルターの先駆者的存在であった姿が描かれている。当時の記録にもとづいていて、政治的な対決部分は非常に詳細だ。ところが、『物語イタリアの歴史』でこの僧侶は文化大革命なみの弾圧を行ったと書かれているが、そんな記載は微塵もない。腐敗した教皇や領主に勇敢に立ち向かい、カトリックの正道を守ろうとし敗れた悲劇の英雄の一面だけ。故意に書いてないのだろうか。偏狭な面がどれほどのものだったのか知りたかった。多少潔癖さが行き過ぎただけだったのか、文化の破壊者にまでなっていたのか、わからなくて残念。2023/05/18

にやり2世

0
副題と主題が逆かと思うくらい、サヴォナローラの話は物足りなかった。信仰の大元は同じなんじゃないの?と考えるけど、当事者にならないと違いはわからないのか。2013/09/16

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