内容説明
初公開、『火宅の人』の作家が遺した戦場の記録。戦争末期、中国大陸で10か月間の従軍生活を送っていた檀一雄。戦地で綴られ、これまで未刊行だった2冊の日記ノートを読み解き、極限状況におかれた作家の内面に迫る。文学史上貴重な研究資料。
目次
「折柳曲」佐藤春夫から贈られた詩
七月五日~七月六日 東京~博多~松崎
七月七日~七月八日 伊崎~下関~釜山
七月九日~七月十三日 京城~奉天
七月十四日~七月十五日 山海関~北京
八月十六日~八月二十一日 漢口(陸軍飛行第九戦隊)
八月二十二日~八月二十七日 第九戦隊の日々
八月二十八日~八月二十九日 漢口から白螺磯へ
八月三十日~九月一日 白螺磯(陸軍飛行第二十五戦隊)
九月二日~九月三日 土屋大尉未帰還
九月二十四日~十月六日 再び漢口で 伊藤永之介ノートより
十月六日~十月七日 漢口~岳州
十月八日~十月十日 岳州、岳陽楼
従軍日記に関連する主な作品
日記に記された檀一雄詩作品(再掲)
日記に書かれたこと
従軍中のスケッチ帳について
著者等紹介
山城千惠子[ヤマシロチエコ]
東京都豊島区生まれ。地方公務員を経て、公益財団法人練馬区文化振興協会学芸員として石神井公園ふるさと文化館で檀一雄、五味康祐をはじめ練馬区ゆかりの小説家や詩人などについての資料調査、展覧会開催などの業務を行う。2023年3月退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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