出版社内容情報
精神科医の六麦は、少年院で知能に問題がある少年少女を見てきた。ある一定の傾向があり、問題を抱えながら更生を進めている。小平恵は、彼が小さい頃から市中の精神科で診ていた患者で、境界知能であった。学校に馴染めず友達もできない彼女は様々な問題を起こすのだった……少年院を出た少年への「特別な配慮」のお願いの話も!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆうくま🐻🧸🧸🧸 フォロバ
26
久しぶりのマンガ。まだ続きだったので再び読み始めました! 精神科医の六麦は、少年院で知能に問題がある少年少女を見てきた。ある一定の傾向があり、問題を抱えながら更生を進めている。小平恵は、彼が小さい頃から市中の精神科で診ていた患者で、境界知能であった。学校に馴染めず友達もできない彼女は様々な問題を起こすのだった……。少年院を出た少年への「特別な配慮」のお願いの話も!2025/02/02
かなっち
9
今回は表紙の境界知能の少女がメインになっています。こういうエピソードを見るたびに、周囲の理解が如何に大事か考えさせられますね。だって、少なくともこの少女の母親が味方になっていたら、きっと一人で産んでその場で殺す…なんて悲しい事件は起こらなかったでしょうし。努力しても報われない勉強、知らないゆえに危険に遭う確率の高さ…本人が一番つらいと思います。なので、家族が子供の境界知能を受け入れられるように、社会が受け入れられる優しい世界になってほしいと思いました。まだまだ難しいでしょうけど…。2022/08/11
直人
8
境界知能という診断を下された女性。 それを認めたくない母親。 その“ズレ”が生んだ悲劇。 今は「便利な世の中」だが,それがすなわち「生きやすい世の中」ではないということだ。2022/07/13
笠
5
3.5 教育家庭に生まれたばかりに境界知能を認められず、自ら産み落とした子を殺してしまうまでに転落してしまった女性の話。小さい頃から療育とかサポート受けてたらここまでの事態にはならなかったかもしれないけど、それにしたって中学生程度の知能というんじゃ、詐欺や性搾取の被害を受けていずれにしろ不幸な未来が待ち受けている気がする。「境界知能に対して社会があまりにも冷たい」というのは作中の談だが、世の中自分の身は自分で守るしかないのは仕方ないと思ってしまう面もある。2022/08/15
ユウキ
4
公園のトイレで出産し遺棄した小平恵のケース。彼女の辿ってきた道のすぐ脇を歩いているような生徒をたくさん見てきた。運動も勉強もできず居場所がなく、不良グループにいいように使われて「やさしいね」と言われて嬉しくなる、孤立して、マッチングアプリでいいカモになる… 子どもの虐待死亡例は、年間60名程度と報告される。事故死として扱われ、虐待死疑いのケースを合わせると、年間300名は超えるとされる。そしてその約半数が0歳時で最も多く、月齢0日が高い割合を占める。つまり産み落としによる死亡事例が相当数を占める。2024/01/29