出版社内容情報
お客様は仏様です。此岸と彼岸の境界に存在する、死役所。ここには、自殺、他殺、病死、事故死……すべての死者が訪れる。罪無き者は、天国へ。罪深き者は、地獄へ。あるいは――。“テメェらが稼いだ金は、元々年寄りが持ってた死に金だ”身勝手な正義に、翻弄されていませんか? 魂抉る死者との対話、欺瞞の第19巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
十六夜(いざよい)
15
先輩の口車に乗せられ、詐欺の片棒を担いできた青柳。自分がヤクザの傘下に入っていた事に気づいた時には遅く…。どんな苦労をしてきたとしても、やはり犯罪に手を染めると容易に元には戻れない気がする。家族想いではあったので、後味はちょっと悪いなぁ。猫探し夫婦のバリバリの大分弁。活字にすると違和感があるのはなんでだろう。少年が死後の世界に興味を持つ事は咎めないが、それを報告する手段もないという虚しさ…。シュールだなぁ。2022/05/20
フキノトウ
9
詐偽をしながら寄付する歪みが怖かった。根は悪くなくても、思慮が浅い。あんなに大事にしていた家族を悲しませるなんて。2025/07/03
かなっち
6
毎度変わらず後味が悪く、読み終わると放心してしまいます。でも面白くて、新刊を楽しみにしているのですが。19巻は3つのお話が入っていますが、どれもホッコリすることなくモヤモヤして(って死ぬことが、既に救われませんもんね)。特に最初の詐欺の話が、弟たちの出生の秘密や家族を守るための行動に胸が苦しくなりました。この先輩も早く死役所に来て、シ村さんにコテンパンにされればイイのに…。被害者の方が、ツラい思いをしているとは思いますが。そして、忘れた頃に出てくる『加護の会』。シ村さん含め、何も分からないので不気味です。2021/10/14
てつ
4
だいぶ読み慣れてきた。2023/04/12
祐樹一依
4
【◎】あれ殺人の不作為犯ではないのか…。気がついたら自らの死への状況に追い詰められ(追いやられ)ていく人々の描写がおぞけがたつほどうまい。加護の会…。2022/01/25
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- 和書
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