出版社内容情報
ネロの暴政、荒廃する人心、新興宗教の影……迫り来る魔都の呪縛から、プリニウスは逃れられるのか!? 古代ローマの??悪夢?≠?幻視する、歴史伝奇ロマン!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
130
プリニウスの第3巻です。最初に「ガイア」という猫が出てきます。プリニウスになついています。さらに小プリニウスとなる甥が生まれてローマにやってきます。この甥に家庭教師をつけるべく奔走します。またローマが空気があまりよくないので、ポンペイに行くべく旅をしていきます。天変地異の予兆か?大きなタコが打ち上げられたりします。なかなかいい感じで話が進みます。私の好きなコミックです。2017/02/07
吉田あや
78
一角獣や龍など、幻想的な生き物もたくさん登場して、博物誌らしさとまだ想像の余地のあった時代がたまらない3巻。今の時代ではちょっと笑ってしまうようなこともあるけれど、夢もロマンもあって熱っぽさがいいな。1話まるごと猫視点から捉えることで見えてくるプリニウス邸の雑多感も面白かった。混沌としたローマを離れていくことでホッとしたのも束の間、大量の羊の不審死、赤い月、空を覆う不気味な鳥の群と不穏な兆候に焦燥に駆られるプリニウス。波乱に次ぐ波乱の展開に先がますます楽しみ!2016/07/15
wata
59
かなり変わり者のプリニウスさん。ローマから離れても熱心な研究心は衰えず。ポンペイですか…早く逃げないと大変なことに(>_<)2016/04/07
ネギっ子gen
53
【なにしろ猫好きなもので】、3巻の冒頭は猫好き・マリさんが趣向を凝らして、丸々1話分、プリニウスの “飼い猫”ガイアの視点を中心に話を展開。ガイアの視点ということは、当然地ベタから上を仰ぎ見る構図となる。そして(時には屋根や木の上)から下方を見下ろす絵もあったりで、面白い。で、とり氏が「この頃のローマでは、まだ猫は珍しい存在」に、マリ:<エジプトにはいたけど他地域では、まだ多くなかったはずです。でも、当時はエジプトもローマ帝国の領土だったから、そこから連れてきた猫がローマにいてもおかしくない>と。成程。⇒2021/05/09
吉田あや
48
ネロの暴挙がエスカレートし、不穏な空気がローマを覆い始める。プリニウスは喘息の療養とネロからの招集を避ける為、ローマを脱出することに。当時ほとんどの人はヴェスヴィオを火山と認識していなかったり、キリスト教がこの当時では急激に教勢を拡大中の新興宗教だったりするのも今となっては驚きであり、プリニウスの時代が遠い時間であることを改めて実感した。マンティコーラースや大蛸、ダイオウイカとクトゥルフの世界のような未知の生物が毎回出てくるのも嬉しく、未読巻には何が待っているのか楽しみ。2025/01/06