出版社内容情報
昭和をまるごと生き、生涯、己を売らぬことを信条とした快男児、隆慶一郎。充実の短篇、小気味よいエッセイ集、生前最後の対談など、読み応え十分の最終巻。
内容説明
隆慶一郎こそ、かぶき者、いくさ人、道々の輩だった。激しく濃密な人生の振幅、文芸の風雅を愛する詩魂、権威になびかぬ反逆の気骨、友と楽しむ遊び心。胸の底に透明な寂しさをたたえ、「人間を人間たらしめている条件」を求め続けて、あなたは、いかにして「隆慶一郎」となったのか―。自ら、作家・隆慶一郎の原点を語った生前最後の対談、愛娘による回想「『池田一朗』から『隆慶一郎』へ」など、隆慶一郎の道々のすべて―。
目次
柳生刺客状
慶安御前試合
柳枝の剣
ぼうふらの剣
柳生の鬼
跛行の剣
逆風の太刀
心の一方
銚子湊慕情
時代小説の愉しみ