内容説明
バスティーユ襲撃、ヴェルサイユへの雨中行進―フランス大革命に至る社会の底流を描きつくそうとする野心的巨篇。未完に終った幻の第3部を収録する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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18
ツヴァイクが風見鶏的人間として描いたフーシェ、彼は革命期からナポレオン帝政までを生き延びた。そんな彼を時の権力にすり寄る変節漢としてではなく、動乱の時代を見続けた一つの視点として扱っている。この設定が上手い。フーシェが実際こんなに内省的な人物であったかとか、オルレアン公の裏工作がどの程度まで事実かは置くとして、先人の大家たちのものからまた一歩踏み込んでいるよう。残念ながら未完ですが、十分に読み応えがありました。フーシェとロベスピエールの〈所有〉の問題は、先の展開も見てみたかったかも。2018/07/16
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