出版社内容情報
読める、わかる――21世紀の小林秀雄。
23歳の春だった、神田でいきなり小林秀雄は、ランボーに叩きのめされた。初めて目にした詩集「地獄の季節」の衝撃。以来70歳まで続いた訳業の集大成。他に、「批評家失格I」等、昭和5年28歳の15篇。
目次
文学と風潮
新しい文学と新しい文壇
アルチュル・ランボオ
翻訳/ランボオ詩集(アルチュル・ランボオ著)
「地獄の季節」訳者後記1
ランボオ2
横光利一
批評家失格1
私信―深田久弥へ
我ままな感想
近頃感想
物質への情熱
中村正常君へ―私信
アルチュアル・ランボオの恋愛観
感想
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
袖崎いたる
12
名高いランボーの詩の小林秀雄訳が収められている。で、読むわけだけれど、どうにも喚起するものがなかった。以前、鈴木創士訳も読んだことがあったが、どうにもぼくは散文詩の楽しみ方がよくわからないらしい。感性が芽立つのを待とう。著者いわく、「歌とは、敗北を覚悟の上でのこの世の定め事への抗言に他ならぬ」らしいから、先ずは定め事の感得が大切になるのかな。しかし、文藝評論というやつは、作品という命題のあるひとつの像としての“美しさ”や“感動”を頼りに論理の結構を構えるから、どうにも感想者の魔法的な感じが醸されるね。2015/12/08
やましん
9
いつかのボーナスでまとめ買いして本棚にしまっていたが、ほかの本をどんどん買うのでやっと2巻読了。主にランボオ詩集の地獄の季節の和訳だが、読んでも全く響かない。確か学生時代に文庫版の考えるヒントの4巻にも収録されていて当時もさっぱり意味がわからなかったのだが、およそ5年の月日を経ても私のランボオを味わう感性は養成されなかったらしい。当時の小林秀雄は、かなりランボオを絶賛していたので彼の琴線におおいに触れたのであろう、羨ましい限りである。巻末の「宿命」の解説は著者の中核をなす概念を理解する上では必読。2023/06/26
ダイキ
6
大学図書館。「嘘をつくからいけないのだ。己れを語らうとしないからいけないのだ。借りもので喋つてゐるから種切れになるのである。身についた言葉だけで喋つてゐれば、喋る事がなくなるなんて馬鹿々々しい目には決して会はぬ。借りもので喋るとは言葉への冒涜である。」(近頃感想)2016/05/18
カンジ
5
「私は本は勉強以外には読まぬ覚悟をしているだけです。遊びたい時には外の事をして遊びます。凡そ、本を読むなどというとぼけた、愚劣な遊びは御免なのであります。作品を勉強の為に読むとすれば、必定、作品を通じて作家の心に推参したいと願います。作家の個性的な心情を、或いは個性的な体系を明らかにしてくれない様な作物は、私には何の興味もありません。」これは何処かで誰かが言っていて成る程と思ったけど、これだったか!こう、言い切った小林秀雄の潔さというかなんというか。やっぱかっこいいな、といつも思う。2017/09/26
金北山の麓に生まれ育って
2
【45年かかった】ランボオ詩集を通読、宿題をやっと済ませて感無量、やっぱりよく解らないのを実地で確認出来て満足だ。ボブディランはじめ中原中也も吉本隆明の初期詩作も影響は感じました、青臭くて年寄りにはエグ味がきつ過ぎます。処女作から1年まだ28歳なのにもう批評に倦み始め『批評家失格』を書き、『...私信』で「(ジャズは)大変悲しいものである」「..音は(作者の)彼の知らぬうちに叛逆して悲しく並んで了う」と文学以外に言及し始めているのか。選集ではなく全集で、時系列で丁寧に読むからこそ出来る良い経験で後も楽しみ2026/08/10




