内容説明
本書は、未発表作品をはじめ安部公房のすべての著作を収録した。対談、座談会、インタビュー記事を合わせると小説とほぼ同じ量となるためページ数の関係から公房の発言が少ないものは収録を見合わせた。
目次
新しい都市像を求めて―座談会(川添登;菊竹清訓;田辺員人;丹下健三)
文学運動の課題と展望―座談会(中野重治;小林勝;岡本潤;国分一太郎;武井昭夫)
美術の周辺―座談会(東野芳明;針生一郎;重森弘淹;中井幸一;真鍋博;宮内嘉久)
編集後記―『現代美術』1月号(エッセイ)
芸術的課題と政治的課題の統一(エッセイ)
「石の語る日」の上演を迎えて(エッセイ)
創造の現状と批評の任務―座談会(中野重治;佐々木基一;針生一郎;野間宏;武井昭夫)
恐怖について―座談会(岡本太郎;開高健;玉井五一;野間宏;武井昭夫)
編集後記―『現代芸術』2月号(エッセイ)
芸術運動における総合化の意味―座談会(花田清輝;湯地朝雄;武井昭夫)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
3
仮説の力/60年代安保闘争で管理からの自由を叫ぶ共産党員の友人たちの中にあって、彼は自由も管理される社会をガガーリンを乗せたソ連の宇宙船に見た。船内は生命も自由もコントロールされ、コンピュータ管理下にある。SF座談会で宇宙開拓が始まればSF小説家の仕事がなくなると危惧する作家たちに対して、彼は世界をコンピュータ・プログラムとして想定し、プログラムは機械に任せ、コードを作成する側(仮説を作る側)に作家は専心すべきと説く。メタボリズムの建築家を始め当時前衛と呼ばれた芸術の再検討の中で「無関係な死」が書かれる。2017/02/18
めんま
1
2021年最初の読了本。「砂の女」出版前夜の時期の対談やドラマ脚本が収録されている。対談が多目なので、彼の文学観や物の考え方を掴むことができる。2021/01/01
わとそん
0
まあまあ2010/04/06