内容説明
遊里最新風俗尽し。銭湯、道中、横丁で、噂に花咲かせ、時世を風刺。ここを浮き世と思いなし、政治も社会も軽く洒落のめす、江戸の庶民の意気と人情。
目次
贅の文学
江戸戯作(戯作とは;談義本〈前期滑稽本〉;洒落本;滑稽本;人情本;読本;草双紙)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マカロニ マカロン
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個人の感想です:B。教科書的に図・写真満載で戯作の歴史がまとめられている。杉浦日向子さんは冒頭の7ページの文章で戯作は宝暦~天明のわずか30年間の盲腸のような文芸で、文化文政期の文筆を本業とする戯作は江戸小説だとまとめています。確かに東海道中膝栗毛や南総里見八犬伝など現代でも読まれているのは後期の作品ばかりだ。当時の江戸の庶民たちは果たしてどれくらいの識字率だったのだろうか?誰でも好きな本を自由に読める現在の日本に生きる幸せを感じてしまった。2013/04/14
ユーフジ
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昔も今も、同じようなことやってんだな~、と思う。素人に近い作家が女性ウケを狙って人情本を量産していく過程なんて、現代の文学状況を考えるととても他人事では済ませられないリアリティーがあるw でもま、いろいろと世知辛い世の中を穿った発想でかき回さんとする戯作者の精神は見習いたいもんです。2009/02/25
じろう
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江戸期の小説、草双紙や人情本、滑稽本と言われても区別がつかなかったが要領よくまとめられていたのでようやく理解できた。挿絵があるのは楽しいが小さいので深く鑑賞とはいかなかった。2018/07/11