内容説明
『曽根崎心中』『心中天の網島』などで、元禄の歌舞伎・人形浄瑠璃に新風を吹き込んだ近松門左衛門の、武士を捨て浄瑠璃作者として生きた自負と自嘲の生涯。
目次
突っ走るエゴイズム
近松門左衛門(はじめに 二つのジャンル;作者以前;作者近松の誕生;元禄歌舞伎の担い手;世話浄瑠璃の創始;筑後椽没後;おわりに 「世のまがひ者」)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
fonfon
12
「突っ走るエゴイズム」突っ走ることこそがエゴイズムにとって最大の正義。突っ走って突っ走って壁にぶち当たり自滅する。その正義を実践した人間は「はじめからわかっていたさ」と一言洩らす。近松とは、初めからその一言をいきなり把握してしまう。、自分自身の理性というものを、歯噛みするような思いで見詰めていた人なんだと思う、、って、これ、橋本治そのものじゃないですか?? 2013/04/23
maekoo
5
現代の日本人の社会意識や恋愛観にも影響を与えており後の演劇や小説等にも多大な影響を与えた作品を数多く書き上げた近松門左衛門の評伝・作品・影響・時代背景を知れる啓蒙書。 巻頭の橋本浩のエッセイはその近松門左衛門の上記の内容を現代の我々に引き寄せ解り易く要約しながら的確に表現していて面白い! 武士の家に生まれながら零落しつつ卑下して見られていた演劇の脚本作者として頭角を現し様々な人に恵まれ多くのヒットを飛ばし元禄から享保の時代を駆け抜けた生涯を作品解説と共に享受出来ます! 巻末の上演の多い作品紹介は現鑑賞に◎2025/01/23
あずきずき
4
近松門左衛門の生い立ち、修行時代、作家近松を わかりやすく、面白く読める。絵入り本の紹介が多く、それを眺めるのも面白い。エッセイの部分が 橋本治。編集・執筆が 原道夫。2016/02/10
こつ
3
(借本)最初の文章を読み、ほんとにおもしろい人だったんだなーと思えました。おもしろかったです!2016/08/29
あおい
0
図書館本。2021/01/09
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