感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
274
鷗外は作家としても、また本業であった陸軍軍医としても栄達を遂げた、その意味では稀有な人だった。津和野藩の典医の長男として生まれた鷗外。森家の長男としても、その責を全うしたのである。津和野の生家に行ったことがあるが、それはいかにもという家だった。ここから始まった鷗外の生涯。結構波乱に富んでもいた。ドイツ留学中にはエリスとの恋もあったし、一方では陸軍での勢力争いにも巻き込まれた。本書には今まで見たことがなかった若き日の鷗外の写真も多い。また、彼の達筆、そそて『於母影』初版のモダンなロマネスクには驚く。2024/12/28
金吾
27
軍医としての鴎外に興味がありましたので、その部分が良かったです。また家族との写真やスケッチも個人としての鴎外が偲ばれ良かったです。2023/06/22
よっし~
8
元号「昭和」を考案した文学者、森鴎外。医師、軍人、官僚、作家の貌を持ちそれぞれの領域で位人臣をきわめたが死に際してはあらゆる肩書をきらい「余ハ石見人森林太郎トシテ死セント欲ス」と言い遺し墓石にも俗名のみしか刻ませなかった。その誕生から蓋棺までを豊富なビジュアルで紹介してくれる一冊。巻末の吉村昭の手による「一枚の写真エッセイ 歴史其儘(れきしそのまま)」が鴎外文学を論じ秀逸である。近現代を代表する作家の横顔を紹介する「文学アルバム」シリーズ、第一巻。2020/04/27
マカロニ マカロン
8
個人の感想です:B。森鷗外は1862年津和野藩典医の家系に生まれたが、明治5年(1872)に父らと上京。19歳で東大医学部を卒業の秀才。明治17~21年独逸に留学。帰国後独逸から現地妻のエリーゼが追いかけて来日したり、波乱がありながらも、陸軍軍医として頭角を現し、陸軍軍医総監まで上り詰める。その傍ら、独逸三部作に始まり、主に短編小説を書き、晩年は『雁』『高瀬舟』『澁江抽斎』など歴史小説を書いた。軍医としての仕事も結果を出し、文学でも異彩を放ち、樋口一葉の才能を見出すなど、明治大正期の大文豪だ。2019/07/25
モリータ
5
◆読んでなかったのでざっと。2020/07/01
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