出版社内容情報
決定的な治療薬がないこの病気に、私たちはどう向き合えばいいのか。認知症の最前線に迫る!
内容説明
2025年には65歳以上の日本人の5人に1人、約700万人が患うことになると予想される認知症。決定的な治療薬、治療法がないとされる中で、私たちは人の記憶を奪うこの残酷な病気とどう向き合えばいいのか。最も患者数が多いアルツハイマー型の性質、その原因、治療薬の最前線、画期的な治療法、病気を防ぐ生活習慣や食習慣、食材、なってしまった場合の対処法…あらゆる角度からこの病気の新しい常識に迫る。
目次
第1章 アルツハイマー型認知症とは何か
第2章 原因―ここまでわかったメカニズム
第3章 創薬―見えてきた光明
第4章 最新治療法―免疫から超音波まで
第5章 生活習慣と食習慣―睡眠から体型まで
第6章 食材の新常識―野菜、果物、魚、カレー
第7章 折り合いの付け方―あなどらず、悲観せず
著者等紹介
緑慎也[ミドリシンヤ]
1976(昭和51)年大阪府生まれ。科学ライター。出版社勤務後、月刊誌記者を経てフリーに。科学技術を中心に取材・執筆活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大阪魂
42
2021年刊やからレカネマブ前、もー「最新」ではないんやけど認知症700万人時代に向けた勉強になった!前半は治療薬の開発現場でどんなことが検討研究されてるかのルポ、アミロイドβが溜まってできる脳のシミ、プロトフィブリルを除去するとか細胞内のタウを除去するとかの薬開発のお話!それから超音波診療も効果あるとかの研究とかカレーが予防にええとかって話があって、最後は2007年に認知症の方が列車に轢かれて損害賠償請求された一連の判決ふまえた認知症フレンドリー社会づくりのお話!簡単に検査して改善できる時代はもうすぐ?2025/05/22
kawa
36
良書。認知症の最新情報(2021年刊)、症状と原因・特効薬・超音波治療法・ケア方法等。「徘徊ではなく目的をもって本人は歩いている。」「正常な人と同じように悲しいときは悲しいし、嬉しいときは嬉しい」「(認知症は死に対する)不安や恐怖を軽くする」「記憶検査の得点が高ければ物忘れがなくなる、というのは幻想。大事なのは、覚える内容」「喫煙、アルコール、運動より、社会的つながりに関する要因のほうが死亡率に大きく関与」「認知症は不便だけれど、不幸ではない」金言が多数。2022/12/14
みこ
20
前半は新しい薬の開発状況について、中盤は食事や生活習慣などから予防や進行抑制について。やや専門的な内容かなと思ったが結局大切なのは人と人との結びつきであると説く。不便だが不幸ではない、すべとの病気について言えることかもしれない。コンピューターのように全てのことを記憶するということは嫌な思い出までいつまでも残り続ける。それは確かに好ましくないかも。2021/04/21
ようはん
20
認知症リスクは睡眠時間の不足でも増加するというが、職業柄2夜連続での夜勤も多いので順調な睡眠時間を確保できないのがな…2021/04/01
Cinejazz
15
本書の紹介文~〝2025年には65歳以上の日本人の5人に1人、約700万人が患うことになると予想される認知症。決定的な治療薬、治療法がないとされる中で、私たちは人の記憶を奪うこの残酷な病気どう向き合えばいいのか 〟・・・脳に良い食材~野菜、果物、魚、ニンニク、カレ-のスパイス、カカオポリフェノ-ル。・・・長谷川和夫名誉教授~「認知症の専門医だって認知症になるんだから、誰もが認知症になると伝えたい。隠す必要は何もないんだよ。 早めに気づくか見つけてあげるかして適切な治療を受けることが重要なんだ」・・・2023/02/05
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- 和書
- 砂の城風の姫 講談社文庫