出版社内容情報
まだ中国に数万人の日本人が残留していた時代、問題解決のため丸腰で来日した中国人女性がいた。戦後日中外交の秘史を再検証する。
内容説明
一九五四年十月三十日の夜。一人の中国人女性が羽田空港に降り立った。当時の日本にとって、数万人の残留邦人の引き揚げは急務。一方、建国したばかりの中国は、西側諸国との関係を築くための突破口を探していた。まだ日中に国交がない時代、綱渡りの外交の主人公を務めたのが女傑、李徳全だった。その滞在中の言動は行く先々で熱狂と波紋を呼び、両国間に奇跡が―戦後史の中に埋もれていた秘話を丹念に掘り起こす。
目次
第1章 日本人の引き揚げと赤十字(六六二万人の引き揚げ;不安定だった新中国 ほか)
第2章 冷戦下の日中のかけひき(サンフランシスコ講和条約;トロント会議でもつれないまま ほか)
第3章 手渡された「戦犯名簿」(「日本の土さえ踏めば、すなわち勝利」;羽田に到着した先発隊 ほか)
第4章 一四日間の滞在が残したもの(北京からの援護射撃;吉田茂の外遊 ほか)
著者等紹介
加藤徹[カトウトオル]
1963(昭和38)年東京都生まれ。明治大学法学部教授。87年東京大学文学部中国語中国文学科卒業、93年同大学院博士課程単位取得満期退学。著書に『京劇』(サントリー学芸賞)など
林振江[ハヤシシンコウ]
1967(昭和42)年生まれ。明治大学特任補佐、北京大学日本研究センター常務理事。北京大学に留学し、2001年国際関係学で博士号を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kawa
nagoyan
takao
バイトアルヒクマ
しまうま
-
- 電子書籍
- 噂のふたり ~残虐な軍人公爵と悪名高き…
-
- 電子書籍
- 東京☆満開女学園 松尾朱莉紗 〔内緒の…