出版社内容情報
橘 玲[タチバナ アキラ]
著・文・その他
内容説明
この社会は残酷で不愉快な真実に満ちている。「日本人の3人に1人は日本語が読めない」「日本人は世界一“自己家畜化”された民族」「学力、年収、老後の生活まで遺伝が影響する」「男は極端、女は平均を好む」「言語が乏しいと保守化する」「日本が華僑に侵されない真相」「東アジアにうつ病が多い理由」「現代で幸福を感じにくい訳」…人気作家がタブーを明かしたベストセラー『言ってはいけない』がパワーアップして帰還!
目次
プロローグ 日本語の読めない大人たち
1 「人種と知能」を語る前に述べておくべきいくつかのこと
2 一般知能と人種差別
3 人種と大陸系統
4 国別知能指数の衝撃
5 「自己家畜化」という革命
6 「置かれた場所」で咲く不幸―ひ弱なラン
著者等紹介
橘玲[タチバナアキラ]
1959(昭和34)年生まれ。作家。『言ってはいけない―残酷すぎる真実』がベストセラーとなり、2017新書大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
143
最近橘さんの本をいくつか読んできているのですが、いつもかなりの知見を得ています。非常に参考となり目からうろこの感じのこともあります。参考文献などを見ているとかなりな本を読んでいられるということで事実に裏付けられていることがよくわかります。表題がもう少しどうにかならないのかという気がします。確かに一般的には内容があまりいい印象を受けるものは少ないと感じるのですが、私には当然のことであると感じることが多いと思いました。2024/02/13
えちぜんや よーた
127
人間は「氏」で決まるか「育ち」で決まるか、「もっと言ってはいけない」は生命科学の論点で解説している。能力はある程度、遺伝で決まってしまうという「身もふたもない真実」に多くの紙幅が割かれている。もっとも科学的なデータにもとづいて論じているので、「氏」と「育ち」のどちらが良いのか価値判断には踏み込んでいない。教育無償化などの政策に援用できそうだが、下手に引用すると「人種差別主義者」のレッテルを貼られかねない内容だ。著者が膨大な文献を読み込んだプロの物書きだから書ける文章。人によっては耳が痛くなる主張だろう。2019/02/15
rico
98
「人類を分類した場合、ある集団に属する者は特定の遺伝子を持つ割合が高く、知的・身体的・気質的にある特徴を持つ傾向がある」本書の内容を思い切り一般化するとこんな感じで、そりゃそうだろうで終わってしまう。しかしその特徴が富や社会的地位と直結するとなると、貧しいのはそう生まれたから、運命だから・・・と、過度な自己責任論や差別の肯定することになりかねない。著者はそれを認識することが正しい政策や行動につながると考えているようだが、人類はそれほど賢くはない。やはりベーシックインカム的なものが解になるのだろうか。難問。2019/02/19
harass
84
目を通したかったので手に取る。前作「言ってはいけない」の続編。遺伝と環境、人種と知能などの通説的な常識と異なる近年の研究などを解説。国、人種別の知能の高さ低さの要因はなにかなどの考察などの読み物。差別ではないかと語ることの難しくなっているトピックを調査結果などから論じていく。世間的にタブーとされることを挑発していくスタイルは相変わらず。まあ暇つぶしに。と、終わり頃に、動物行動学()竹内久美子の説を真面目に取り上げて苦笑。これまで言ってきたことが非常に怪しく感じるように。うーん。2019/11/12
やまやま
75
日本語が読めない大人の話から始まる。ずっと昔から「読めない」状況でも良い仕事ができた土台を「暗黙知」=「無意識」に求め、それがAiで空洞化するという話は、その後に続く「知識社会」を巡る様々な葛藤につながっていく。男女差及び人種についての議論はフリンの著作と結論が異なる。「自己家畜化」という見出しは、環境に素早く適応する自我をもったグループを差し、若干表現に疑問。仕事業績と性格の相関は、洋の東西とも「真面目で明るく落ち着いた」人が好まれるというのは当然だが納得。フォックスのセロトニン仮説は同感できる。2019/06/19