出版社内容情報
世の中に負けないで、生きてきたからこそ今日がある。95歳の著者が説く、心をほぐす智恵60話。
内容説明
私はかねてから「今」ほど悪い時代はなかったと言ってきた。天変地異は地球の至る所で勃発するし、相変わらず戦争は絶えないし、テロの脅威もある。枕を高くして眠れる時代ではない。まさに「絶望の時代」と呼ぶしかない不幸な末世の到来である。それでもこの世に送り出されてきた以上、私たちは生きなければならないのだ。常に時代の空気にあらがってきた95歳の著者が説く、幸福になるための智慧六十話。
目次
第1章 智慧と幸福と自由と
第2章 老いの日々を爽快に生きる
第3章 死は平等に訪れる
第4章 嘆かわしいのは教育の荒廃
第5章 嫌な時代の空気にあらがう
第6章 読書せざるは一生の損
著者等紹介
瀬戸内寂聴[セトウチジャクチョウ]
1922(大正11)年徳島生まれ。東京女子大学卒。73年平泉中尊寺で得度。98年『源氏物語』(全十巻)の現代語訳を完訳。2006年文化勲章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たっきー
7
寂聴さんがこれからの日本を憂う気持ちが出ている。帯の「幸福になるための智慧」というのはちょっと大げさ・・・?2017/08/27
雛橋
4
瀬戸内寂聴さんの本が読んでみたくなり、読みやすそうな新書から。新聞で書かれた過去のエッセイ集のようで。年代の差かなかなか実感のわかない内容が多かったかな。祖父母以外で身近な死を知らないやつが、80、90の人の思いが理解できるわけもないが。度々でてきた源氏物語が読みたい。2018/06/20
すうさん
3
寂聴さんの本は色々読んできたので、彼女の考え方や生き様は参考にしている。だからこの本で彼女にとって「生きてこそ」の意味を深く感じたかった。破天荒な人生をおくり出家した彼女だからこそ在家の人たちへの教えはなおさら深い学びになり、また小説家としての言葉は彼女の思いや人生を表現するものになる。彼女の言葉ではあるのだが、この本では彼女から受ける感銘は少なかったと思えた。時代的には結構バラバラの散文集で、無理やり集めて作った感が否めない。有名作家を使った出版社の売りたい意図だけ?2018/02/13
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3
★☆☆☆☆このお歳になられてもシャンとされている姿勢が美しい方で好きです。◆ 想像力を鍛えるには、日本語を叩き込み、本を読ませることだ。日本語の美しさの中には数えきれない美しい心の宝石がちりばめられている。「こころの再生」の妙薬は、日本のことばの美しさの中にこそある。p1602017/10/29
こけこ
2
なんで寂聴さんが言うと、こんなに説得力があるんだろう?歳を重ねることが怖くなくなりました。2020/01/31