出版社内容情報
『水戸黄門』も終了し、もはや瀕死の時代劇。華のない役者、マンネリ演出……凋落を招いた真犯人は誰だ!
本書は、時代劇への“檄文”である――。なぜ時代劇は、つまらなくなってしまったのか? 華も技量もない役者、マンネリの演出、朝ドラ化する大河……凋落を招いた“真犯人”は誰だ! 撮影所取材の集大成として、悲壮な決意で綴る時代劇への鎮魂歌。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
175
時代劇に飢えている者としては示唆に富む内容。帯に毒舌!とあるしプロデューサーの実名を出して叩いているが、功罪の功の部分も語るバランスがあり嫌味ではない。著者の趣味趣向が出すぎて素直に頷けない部分があるし、最後の方の大河ドラマ批判は私が大河をほとんど見ないのでピンとこない。しかし全体の趣旨である時代劇は「ロマンを求めるファンタジー」であるという主張は大いに頷けるもの。作り手がその場その時受けるものを詰め込んでパターン化やファンがマニアックになって衰退するなど時代劇に限った話ではなくジャンル論としても面白い。2014/11/25
kinkin
77
時々、時代劇を観る。時代劇チャンネルや民放のBSなどで古い時代劇を。 滅びる背景については、この本に書かれているが、私は何よりもほとんどの時代劇が勧善懲悪をテーマにしているにもかかわらず、憎々しいどっしりとした悪役がほとんど亡くなられたこと、その子分や、常連の斬られ役といった方も高齢化などでいなくなったことが原因のひとつでもあると思う。ゴールデンタイムはほぼ毎日、バラエティー番組に占拠されてしまった。連日 有○、坂○といった芸人もどきしか出せない日本のテレビ界は残念だ。2014/09/28
akihiko810/アカウント移行中
72
時代劇衰退の原因を、時代劇研究家の著者が語る。印象度B+ 時代劇衰退のはしりは1960年代に映像の主役がテレビになった時から始まっていたらしい。そうなら、むしろよくぞここまで「生き延びていた」と言えなくもないのかもしれない。衰退の原因は、スタッフの裏方がいないこと、脚本家がいないこと、監督がいないこと、いい役者がいないこと…って全部じゃん!(苦笑) 近年の大河ドラマに関しても苦言を呈す。近年の大河では「新選組!」「竜馬伝」「西郷どん」が個人的に面白かったが、それでも視聴率は低かった、とのこと 2021/10/16
ホークス
71
檄文である。時代劇が「死にきれずにもがき苦しむ」に至った原因を、社会、マスコミ、現場の視点で追及した。取材が深いので上滑りにならず、時代劇へのストレートな愛が感じられる。帯には「毒舌」とあるが、本書は時代劇凋落の犯人に対する「糾弾」であり、個人名で批判している。著者は死にゆく時代劇の葬い合戦を仕掛けているのだ。しかし、昔の人が必ずしも理想主義だった訳ではなく、環境に適応した面もある。新しいものや変化を享受するなら、古いものの衰退は避けられない。著者の見識が時代劇再生に役立つことを願う。2016/11/03
Galilei
59
時代劇を愛するチャンバラごっこ世代です。奈良や京都など修学旅行の観光地で、土産屋に定番の玩具の刀が減って衰退は顕著です。芸能の歴史を見ると、江戸時代の長年の平和は歌舞伎・人形浄瑠璃・謡い・詩吟などの古典芸能が農村の隅々まで行き渡って継承された事により、時代劇が近年まで人気を遂げた要因でしょう。▽チャンバラ世代は、隠密剣士、伊賀の影丸、サスケ、てなもんや三度笠、とんま天狗から、月影兵庫の近衛十四郎、大河の長谷川一夫の大御所まで日常だったので現在の稚拙には失望の連続。衰退は「カムカムエブリバデイ」で頷けます。2024/04/19
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