出版社内容情報
お金の問題、医者とのつきあい方、放射能のリスク等、がんと患者の本当のところをやさしく解説。
平常心で知っておきたい。お金の問題、医者とのつきあい方、放射能のリスク、検診の落とし穴……専門書を読むだけでは見えてこない、がんと患者の本当のところを物語仕立てでやさしく解説。
内容説明
「悪性の疑いがあります」…そこから、どうするか?物語仕立てで書かれた、お金の問題、医者とのつきあい方、放射能のリスク、検診の落とし穴…専門書を読むだけでは見えてこない、がんと患者のほんとうのところ。
目次
第1話 直腸がんの佐々江さんは余命と治療費を考えた。
第2話 小児がんの子を持った夫婦はどこに希望を見出したか?
第3話 放射能のリスクを冷静に考える。
第4話 放射能のリスクを再度冷静に考える。
第5話 甲状腺がんの由香さんは検査に戸惑った。
第6話 子宮頚がんの裕美さんは原因に思い悩む。
第7話 ナースたちは医者とのつき合いかたを議論する。
著者等紹介
中川恵一[ナカガワケイイチ]
1960(昭和35)年東京生まれ。東京大学医学部附属病院放射線科准教授、緩和ケア診療部部長。東京大学医学部医学科卒業後、スイス、ポール・シェラー・インスティチュートに客員研究員として留学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
12
物語仕立てで学ぶ、がん治療と検診の細かい話。がん治療にはつきものの金の話からはじめ、七割を超える小児がんの治療率や普通の被曝とは話が違う医療被曝のリスク、がん検診率において日本以上の韓国のシステムの紹介など、がんにまつわるさまざまなテーマを物語風に解説していく。ナースたちによるぶっちゃけトークという体裁で語られる医師との付き合いが面白い。また、三話と四話では福島原発事故を受け、放射能リスク論を展開し、事故によるがんの増加は少ないだろうと福島への悲観論を批判している2013/09/14
calaf
11
韓国って、ガンに関しては日本より相当進んでいるのですねぇ...というか、日本が立ち後れているという方が正しいかも。でも、ガンに関しては(他の病気でも?)一分一秒でも長く生きるのが良いのか、短くても内容を充実させる方が良いのか、難しい判断を迫られそうです。もちろんお金の(経済的な)問題もありますが。2013/05/31
バニラ風味
6
がん=死と考えたり、死ぬことや、葬儀について考えること=タブーとなっている日本。がんになったら即手術とか、もう余命は短い、と嘆き悲しむよりも、セカンドオピニオンをしてみるとか、このような本を読み、実際の症例や、その処置などについて学ぶことが先決と思う、今日この頃。「すべておまかせ」や、病院・医者のいいなりには、なりたくありません。親族ががん告知を受けたので、がん関係の本を手当たり次第読んでます。最後まで、その人が、その人らしく、生きるために。2013/11/25
あこあこ
2
がんと診断されてからどう動いたら良いのかが、よく分からなかったので読んでみる。2013/02/25
猿田彦
0
医師なのでがんの話は勿論参考になりますが、放射線のことや治療費そしてがん保険のことまでとがんを取り巻く多くの課題や問題点をわかりやすく説明してくれます。物語仕立てになってることで読みやすくなってます。また、有名人のがんについて取り上げられたコラムは見立てが近藤誠医師とずいぶん違うなと思うものもありました。放置と治療なので当然でしょうが、自分がどういう立場でがんと向き合うかが非常に重要になってくると感じました。2016/04/03