新潮新書<br> 江戸歌舞伎役者の“食乱”日記

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新潮新書
江戸歌舞伎役者の“食乱”日記

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  • サイズ 新書判/ページ数 190p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784106104473
  • NDC分類 774.28
  • Cコード C0274

出版社内容情報

七代團十郎の鶴雑煮、瀬戸内の海水むすび、松茸出汁の蕎麦、伊勢の舟盛り、糸魚川の潮煮、由比の鱚の蒲焼、五代高麗蔵の牡蠣雑炊……。幕末の名優・三代中村仲蔵の自伝『手前味噌』には、旅興行で巡った諸国の珍品、名物の記録が数多く遺されている。これはまさに、〈食乱〉を自任した食いしん坊・仲蔵をレポーターにした大江戸グルメ案内! 読むほどに、江戸時代の食文化の豊かさが実感できる美味しい一冊。

内容説明

七代團十郎の鶴雑煮、瀬戸内の海水むすび、松茸出汁の蕎麦、伊勢の舟盛、糸魚川の鯛の潮煮、由比の鱚の蒲焼、五代高麗蔵の牡蛎雑炊…。幕末の名優・三代中村仲蔵の自伝『手前味噌』には、諸国の珍品、名物の記録が数多く遺されている。食べ物だけでなく、東海道から中山道、越後、伊勢、尾道など、旅興行で巡った土地の人情、風俗も活き活きと描写され、江戸時代がいかに豊かだったか実感できる美味しい一冊。

目次

第1章 山の幸(納豆汁―座頭の祝儀と勘違い;雑煮・おせち―仕初の「仲蔵狂乱」で大出来、大出来;焼き竹の子―首と引き換えの美味しさ;蕎麦―松茸の出汁で食べる甲斐、信濃 ほか)
第2章 海の幸(蟹―二代粂三郎に大きな蟹を贈った新肴場;牡蛎―玉子と一緒に雑炊にしてくれた五代高麗蔵;貝―全国津々浦々、日本人は昔からよく食べた;伊勢海老―舟盛の生魚を仲居が目の前で料理 ほか)

著者等紹介

赤坂治績[アカサカチセキ]
1944(昭和19)年山梨県生まれ。演劇評論家・江戸文化研究家。劇団前進座、「演劇界」編集部を経て独立。新聞・雑誌に執筆、テレビ・ラジオへの出演や、文化・教養講座の講師も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

19
江戸時代の町人の食卓が垣間見られます。納豆汁は私も作ってみたくなりました。あとうどんとそばは当時お菓子扱いだったんですね。意外。雑学がどんどん頭に入ってくる楽しい本でした。2012/01/04

ようはん

17
江戸後期の食文化はやっぱり充実して魅力あるなあと感じる。歌舞伎はあまり馴染みはないものの、当時の江戸時代の食文化のみならず江戸期の歌舞伎文化を知る事が出来た点も良かった。2021/04/20

深青

13
色んなものを食べていたんだなぁ…としみじみ思いました。食文化も興味を唆る所ではあるけど、中村仲蔵の移動距離がまた凄いと思う。歌舞伎役者も大変だったんだなぁとしみじみ。2017/02/06

gtn

11
旅先の出来事とうまいものを日記に残す三代目中村仲蔵。質の悪い雲助と護摩の灰を撒いて、人心地ついたころ見つけた蕎麦屋で食う松茸そば。江戸時代から明治初期を生きた仲蔵。食い物といい、時の流れといい、なんと贅沢な時代だろう。2018/10/30

tom

10
幕末期の歌舞伎役者が書き残した日記をもとにして、食い物文化に対するウンチクを書いたもの。この役者、全国を旅巡業する。全部徒歩。その体力には驚く。勧業元の招待で美味い物を喰うのは当然だけど、道中の途中でも名物を喰う。これはともかく、ウンチクが大量に登場。例えば、鯛は、平安時代は「平魚」という名前だった。当時の最高級の魚は鯉だった。沿岸漁業も運搬手段も発達してなかったので、川魚が尊重されていた。鯛が偉くなったのは、中世末期。江戸時代になって最高位の魚に出世したなどなど。こんなウンチクをサラリと書いている。2019/07/10

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