内容説明
好況よし、不況さらによし―。かつて「経営の神様」とよばれた松下幸之助は、苦境を好機に転じる心がまえについてそう語った。百年に一度といわれる経済危機に、企業は、そして企業人はどう立ち向かえばいいのか。約四十年間にわたる異国でのビジネスを通じ、座右としてきた創業者の智恵ある言葉の数々に、豊富なエピソードを重ねてつづる。前米国松下電器会長による初めての著書。
目次
1 志を立てるのに、老いも若きもない
2 たとえ命令がなくとも、以心伝心
3 産業人の使命は貧乏の克服である
4 経営のコツここなりと気づいた価値は百万両
5 見ること博ければ迷わず、聴くこと聡ければ惑わず
6 共存共栄なくして真の発展、繁栄はありえない
7 売る前のお世辞より売った後の奉仕
8 汗の中から知恵を出せ
9 嵐のときほど、協力が尊ばれる
10 みんなが納得する、しごくあたりまえのところ
著者等紹介
岩谷英昭[イワタニヒデアキ]
1945(昭和20)年岡山県生まれ。経営コンサルタント。松下電器(現・パナソニック)に入社後、約四十年間にわたり海外営業を担当。米国松下電器会長、グローバル戦略研究所長などを歴任。明治学院大学、東北財経大学(中国)客員教授。ピーター・ドラッカー研究所特別顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Humbaba
7
市場を広くすることは,商売を行なっていく上で必ず重視しなければいけないことである.国内の争いに勝ったとしても,そこで頭打ちになる可能性が高い.それよりも,視野を広げ,より広い市場を開拓することが大切である.2012/07/02
藤吉 功
4
昔、お世話になった岩谷英昭さんの最初の著書。松下幸之助さんの伝道師になられた岩谷さんに敬意を表します。時代が変わっても幸之助さんの経営哲学は普遍だと思うし、経営のみならず人生哲学そのものだと思う。2014/04/23
がんちゃん
3
図書館本。松下幸之助の考え方をベースに色々と筆者の随筆のようなビジネス書のような。松下の初期、OEMも構わず受けたと云うのが、本書にも出てくる盛田昭夫と違うんだなと。人の書いた松下幸之助ではなく、本人の書が読みたい。2016/08/26
andaseizouki
3
松下幸之助さんが行なってきた事業の方法を筆者がご自身の体験を基に書いています。企業は、共存共栄・社会貢献をしていかなければならない。 金融工学ありきの利益はよくない。 本当に消費者が必要となるものを作る必要があると書かれています。 日本のモノづくりも、利益第一ではなく、本当に顧客第一の仕組みに戻ってくれることを祈っています。2013/08/08
akkkira3
3
各企業は国内での競争に焦点を当てるのではなく、もっとグローバルに戦略を展開すべきだと筆者が主張する点に惹かれた。2009/11/18