内容説明
勉強や部活から将来の不安まで親身になって相談に乗ってくれた担任の先生。進路から家族のことまで心配してくれた優しい女教師…聖職者と思春期の生徒は、なぜ恋に落ち、どのように恋愛を発展させたのか?わいせつ行為で処分された先生や年齢差を乗り越えて結婚したケースなど、当事者たちの生々しい言葉からタブーの実相に迫る。
目次
第1章 先生を許せない!
第2章 隠蔽された禁断の恋
第3章 「淫行」で逮捕された先生
第4章 先生と生徒は幸福になったのか?
第5章 「清らかな交際」のゆくえ
第6章 女教師と男子生徒との恋愛模様
第7章 過去が裁かれるとき
第8章 文部科学省とタブー
第9章 恋愛と「みだらな性行為」との境界
第10章 「処分された恋愛第一号」を訪ねて
著者等紹介
宮淑子[ミヤヨシコ]
1945(昭和20)年、長野県生まれ。毎日新聞社「月刊教育の森」編集部員を経て、フリーのジャーナリストとなる。埼玉女子短大講師(女性学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
11
教師と雖も人間である.そのため,恋愛感情を抱くこともあるだろう.しかし,それがうまくいくケースというのはそれほど多くない.倫理的な問題もある以上,そもそもそのような状態に陥らないように状況を設定することが大切であろう.2013/04/19
kenitirokikuti
8
2008年11月刊行。【第9章 恋愛と「みだらな性行為」との境界】〈淫行条例とは、各都道府県の青少年保護育成条例にある淫行処罰規定(「淫行規定」)を指し〉、青少年に対して「みだらな性行為」などを規制する条文の通称。売春防止法は「売春業」を規制するものであり、少女が行う売春を買春する客を処罰できなかったため、導入された。しかし、現実には青少年の性的非行防止として機能している。東京都は青少年の性的自己決定権重視していたが、2005年に健全育成条例に「淫行規定」を加えた。青少年のセックス忌避が起こった時期だわ2021/08/26
菜悠
6
法律や社会のモラル、世間からの目などを織り込みながら教師と生徒の恋愛の問題点教えてくれる本だった。 当事者の話も詳しく書かれており、この恋を叶える厳しさ、難しさとどれだけの覚悟を持たなくてはいけないのかということも実感できた。 今、自分もこういう気持ちを持っているからこそ、心打たれる部分もあり、どんなに自分が幼く子供であるかも思い知らされた。 よく考えるきっかけとなったこの本に感謝したい。後悔しないように行動しなければ…。2015/04/26
ラスコリ
2
青少年淫行処罰規定についての「淫行」とは何かが曖昧なのは非常に危ない。本当の恋愛を「淫行」だと認定されるのは当事者にとって保護育成にならないのでは。ただ、先生と生徒の場合は本当の恋愛だとしても大きな壁があるのは仕方ない部分もあるのでは。 現在、青少年の淫行処罰規定を持たない県は長野県だけになる。個人的には評価できるが、「やるなら長野県」という目で見るのは違うと思う。2015/02/26
さらさら
2
構成とか事例とかわかりやすかった。断固反対しているわけでもなく賛成しているわけでもないので、読みやすかった。教師と生徒というのはメディアにとってらおいしい題材なのね。元女生徒のひとりとして、「先生」に憧れるのはとてもよくわかる。先生も結局普通の人間ですから。あとから訴えるというのも妙にリアル。事実か。女教師と男子生徒の夫婦が最先端をいってる気がして気になる。女が年上で専業主夫。いまどきな感じ。堅苦しいことはやだけど、やはりほんとに長く一緒にいたいなら卒業してからいろいろ進めるのがいいとおもう。2014/10/27
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