内容説明
電柱、ポストに味噌、油、ダムや道路に回転木馬―。美術、骨董的な価値とは無縁だけれど、風塵に耐えて生き残ってきたその来歴に、伝統と外国文化の出逢いと融合、この国の歩んできた道のりが垣間見える。先人たちが知恵と工夫をこらした大小様々の構造物から、道具、食、インフラ、信仰のかたちまで、暮らしに根づいた「最古」に往時の「最先端」をしのぶ。写真でたどるニッポンの小史五〇選。
目次
1 暮らしのすがた
2 持ち込まれた近代
3 信仰のかたち
4 娯楽の広がり
5 水を活かす
6 いにしえの味
7 意外な原点
8 インフラの発祥
著者等紹介
高田京子[タカダキョウコ]
1960(昭和35)年神奈川県生れ。早大卒。旅行ライター
清澤謙一[キヨサワケンイチ]
1953(昭和38)年東京都生れ。武蔵野美大卒。紀行写真家。旅行誌を中心に、国内外でホテルやリゾート地、歴史遺産などを撮影(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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majiro
4
フォークロアというのか、なんというのか。これぞ、豊かさの証。もっともっと、知りたい。2015/09/27
みーすけ
2
幅広いジャンルの日本最古であって現役であるものたち。簡潔な紹介と地図付きで読みやすいのに、何度も寝落ちしてしまいました。ちなみに、最古の古書店は京都の竹宝書房だそうです。白黒の掲載写真が味があります。2014/09/09
Strega Rossa
1
日本最古の富士塚(鳩森神社)、日本最古の閘門式運河(見沼通船堀)、日本最古のエレベーター(東華菜館)、日本最古のコンクリート電柱(函館市末広町)など、あまり知られていない最古物件を50件ほど紹介する。元々は週刊新潮に連載された紀行文のため、1事例に付き文章が2頁、写真1枚の計3頁と、説明はあっさりしている。それぞれの物件の所在地地図と住所、連絡先は明記されているので、情報としてはまずまずだろう。「最古物件」というのはその当時からすれば「時代の最先端を体現するもの」だったと著者は言う。言い得て妙だ。2018/06/27
Riko
0
図書館で借りた2011/09/26
AR読書記録
0
うーむ.「はじめに」の,「「最古物件」は、それが作られた当時の視点から見れば「時代の最先端を体現するもの」だった」という記述に非常にわくわくとしたのだが,いざ読み始めてみたら,1件1件がまあ短い.これは,ただのガイドだな.これで,その先にあるはずの深い物語に入ることはできない.やっぱ新書だから...? もったいないなあ.2011/06/21