内容説明
死と隣りあわせで人は何を食べるのか?戦場からの中継でお馴染みのジャーナリストが食べることに拘り、世界の紛争地に生きる人たちの実態を迫真レポートする。雪山行軍中のアフガン・ゲリラとかじったナンの味、食料がないながらも「食う」ことに貪欲なサラエボの市民たちの姿、闇のなか手づかみで味わうアチェのココナッツカレー、そしてイラクでは日本人の死に間近に接し改めて「生きる」ことについて考える…。
目次
第1章 アフガニスタン―戦場でも、人はメシを食う
第2章 サラエボ―“この世の終末”の街で
第3章 アルバニア―世界で最も孤立した国
第4章 チェチェン―束の間の戦火の休息
第5章 アチェ―東南アジアの地雷原
第6章 イラク―死と隣り合わせの食卓
著者等紹介
佐藤和孝[サトウカズタカ]
1956(昭和31)年北海道生まれ。「ジャパンプレス」主宰。03年度ボーン・上田記念国際記者賞特別賞受賞。80年からアフガニスタンの取材を始め、以後、ボスニア、チェチェン、アチェ、そしてイラクと、紛争地から生の報道を続けるジャーナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tetuneco
18
我ながら、自分の生に対する執着には驚く。2013/12/06
Humbaba
10
戦場とはどのような場所なのか.平和な日本に暮らしていては,それは全く未知のものである.当たり前という概念は,地域により大きく変わってくる.それを知るためには,単に情報を集めるだけではなく,現地に行き,そしてそこに住む人々と同じ暮らしをすることが最も良い方法なのかもしれない.2012/05/23
犬養三千代
7
この本の題名は二つの意味を持つ。 メシつまりは食事そして、戦場が仕事場であるということ。 アルバニアの内情は全くと言っていいほど知らなかった。鎖国、社会主義、独裁とはバナナを1995年まで見たことが無かったって。 香田証生のくだりはもの哀しい。 アチェの女性ゲリラ部隊も衝撃的。 自分のもの知らずを改めて知る。
なにょう
6
18話…せめてこの3分の1くらいに絞って一話一話を充実させたほうがよかったかも。一つ一つの話題は面白いけど。各話ごとにキーパーソン、キーとなる料理は出てくるけど。何だろうこのなんか納得いかない感じは…★そうだ喜怒哀楽の怒や哀ばかりがクローズアップされてるような感じがする。実際戦場では喜びとか楽しみは無いだろうけど…いや戦時下でも人間、喜びとか楽しみはあると思うんだよね。それが「食」なんだろうけど、そうゆう感じがあまり伝わらなかった。期待が高かった分、残念に思った。2015/04/23
犬養三千代
5
あれっ? 知らないことが沢山あることが解る。アルバニア、アチェなど。 メシを食うという意味。 そのまま、食事それと戦場が仕事場ということ。 山本美香さんに合掌。2018/06/03
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