新潮新書<br> 剣と禅のこころ

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新潮新書
剣と禅のこころ

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  • サイズ 新書判/ページ数 193p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784106101854
  • NDC分類 789.3
  • Cコード C0215

出版社内容情報

日本人の深い叡知がここにはある──。
武蔵の空、道元の雲、鉄舟の無刀、良寛の天真・・・。彼らの到達した世界には、今を生きるヒント、日本を生きるヒント、日本を考えるヒントが無数に隠されている。剣と禅に長年親しんできた『黄落』の著者による死生論。

内容説明

人を殺す刀が人を活かす剣となる―。この「剣禅一如」の深い哲理は、現代人にとっても決して無縁ではない。むしろ、日々を生きるヒント、この日本を考えるヒントがそこには無数に隠されており、遺された数数の言葉は今も重く響く。剣は宮本武蔵や上泉伊勢守から山岡鉄舟まで、禅は道元から一休や良寛まで、それぞれの人と思想をたどりつつ、日本独自の死生観に迫る一冊。

目次

序章 人間の是非
第1章 「道の器用」を知る―若き日の宮本武蔵
第2章 人殺しの剣の矛盾―殺人刀と活人剣
第3章 生命は一呼吸の間―道元に出会う
第4章 秘太刀の剣禅一如―塚原卜伝から山岡鉄舟まで
第5章 百尺竿頭の決断―自己を見つめる禅語
第6章 優游と生きる―良寛さんに寄りそう
第7章 武士道における死―『葉隠』『BUSHIDO』など
終章 この地球に生きる日本人として

著者等紹介

佐江衆一[サエシュウイチ]
1934(昭和9)年東京浅草生まれ。小説家。著書に『北の海明け』(新田次郎文学賞)、『黄落』(ドゥ・マゴ文学賞)、『江戸職人綺譚』(中山義秀文学賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タカヒロ

13
飛ばし読み。勝負で勝つためには勝ちたいと思いながらも結果について気にしない、もっと言えば、切り掛かってくる相手に対して、無心で、捨て身の一撃を打てれば良いようです。今まで一度もそんな感覚は味わったことがないのですごい境地だなと思いました。2015/10/08

なつきネコ@姑息な化け猫

7
何となく剣術物が読みたくなって見たので読んでみた。しかし道の器用を知るというのは自己の事ながらなんと難しい。武蔵のような剣豪になるべくしてなった彼ですら、50にてそれを知ったのだから本当に難しい。さらに良寛さんや道元禅師の語る。穏やかな世界観と殺伐した剣技の世界観がともに交わるのは不可思議な感じがする。さらに百尺竿頭の話に勇気がわいた。そうだな常に「今」の連続が人生なんだよな。しかし、今の人は「名誉の失いし時は死こそ救いなれ」、斬首ではなく切腹を命じられて喜んだ下士の気持ちはわからなくなったな。残念だ。2015/06/15

isao_key

6
山岡鉄舟が取り上げられているので、読んでみたがすでに知っている内容の話しだった。この本に出てくる人物は、宮本武蔵、道元、塚原卜伝、上泉信綱、良寛など。また新渡戸稲造「武士道」第12章切腹について。この中で良寛についての記述が多い。日本人は年を重ねるにつれ良寛の生き方に共感し、少しでも近づきたいと思う人が増えるようだが、これは良寛が真に自由人であったことに憧れるのだろう。面白かったのは、終章の昭和初年の剣聖同士の試合を描いたところ。勝敗のない模範試合であったが、読んでいて両者の鬼気迫るような息遣いを感じた。2012/10/28

鉄人28号

4
☆☆宮本武蔵から持田盛二まで剣聖と呼ばれる人々の思想を紹介しながら剣と禅とのつながりを論じている。両者を結ぶキーワードは「いま、ここ」ということだろうか。阿部一族や赤穂浪士の例をひきながら「切腹」についても解説している。 2017/09/07

さき

3
読みにくかった。宮本武蔵の独行道!森鴎外の阿部一族。山本常朝の葉隠。読んだからと理解できる世界ではないかもだが興味が出た。2017/02/08

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