出版社内容情報
男の人生はかくも甘美で苦い――。
「もしふたりが愛し合っていれば、そこにはハッピーエンドなどはない」「小説を書くときに作家は血の通った人間を創り出すのだ。人物ではなく人間を」など、ヘミングウェイが遺した言葉は今も魅力に富む。その数々を「人生」「異国・祖国」「自然」「楽しみ」「執筆」の五章に分けて収め、背景を鮮やかに読み解く。二十世紀を颯爽と駆け抜けた文学者の濃密な生涯がよみがえる一冊。
内容説明
男の人生はかくも甘美で苦い―。「もしふたりが愛し合っていれば、そこにはハッピーエンドなどはない」「小説を書くときに作家は血の通った人間を創り出すのだ。人物ではなく人間を」など、ヘミングウェイが遺した言葉は今も魅力に富む。その数々を「人生」「異国・祖国」「自然」「楽しみ」「執筆」の五章に分けて収め、背景を鮮やかに読み解く。二十世紀を颯爽と駆け抜けた文学者の濃密な生涯がよみがえる一冊。
目次
1 人生(失われた世代;愛 ほか)
2 異国・祖国(パリ;ヴェネツィア ほか)
3 自然(空;雨 ほか)
4 楽しみ(釣り;狩猟 ほか)
5 執筆(秘密;トップニュース ほか)
著者等紹介
今村楯夫[イマムラタテオ]
1943(昭和18)年静岡県生まれ。東京女子大学教授。専門は現代アメリカ文学および比較文学。日本ヘミングウェイ協会会長。ニューヨーク州立大学大学院博士課程修了
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カタコッタ
15
20年ぶりに『老人と海』を読んで余りの素晴らしさに他の小説を手に取る事が出来ず、ヘミングウェイ入門と思って読んでみました。著者のヘミングウェイ愛に満ちた言葉の選択が、私の好奇心を刺激しています。まだ読むべき本がある、確信しました。2021/07/04
swshght
6
「ヘミングウェイの言葉」を77のテーマに沿って紹介。誰もが知るような長編はもちろん、短編からエッセイまで幅広く網羅している。1つのテーマを見開き2ページで紹介しているので読みやすい。どれもヘミングウェイを語るうえで欠かせないものばかりだ。言葉に込められた意味を豊富なエピソードとともに浮かび上がらせる。文学のみならず、彼の生き方や趣味などさまざまな角度から光を当てており、ページをめくるたびにヘミングウェイの新たな一面が見えてくる。彼にあっては、文学と人生体験が密接に繋がっている。この本を読んでそう思った。2013/05/08
りんご
2
日本ヘミングウェイ協会会長である今村楯夫さんが書かれたもの。ある意味、今村さんのアンテナにひかかってきた文で書かれている。何が書かれているかというと、その言葉の裏に広がるヘミングウェイの人生ともいえる。 自分はあまりヘミングウェイの生涯というものを知らなかったので、いろいろ知ることができた。ある意味、入門書でもある。2018/09/17
Naota_t
0
★3.1ヘミングウェイは読んだことがない。「老人と海」「誰が為に鐘は鳴る」という題名しか知らない。どれも詩的で英語も読みやすいらしい。本書のおかげで読みたくなった、までは至らなかった。ヘミングウェイのどこが良いのか?それはやはり著作を読まないとわからないだろう。あと、ヘミングウェイの直筆の英語は可愛い。あんな英語を書きたい。2017/05/06