内容説明
日本人の六人に一人は「酒乱」?「酒乱」遺伝子を持っていて、かつ「下戸」遺伝子を持っていない人、それが酒乱になるための必要条件である。この条件には、なんと日本人の六分の一が該当する。自分の「酒乱」が実は遺伝子のせいであると知ったら?「酒豪」も遺伝子のおかげだと分かったら?本書は、アルコールが細胞や脳にもたらす「酔い」や、「酒乱」のメカニズムを最新の研究をもとに科学的に解説。
目次
1 あなたのアルコール依存度は?
2 エタノールの吸収と代謝
3 細胞レベルでの酩酊
4 大脳レベルでの酩酊
5 酒を好む遺伝子
6 アルコール依存症
7 酒乱―その大脳生理学的解釈
8 アルコールの脳への毒性
9 男と女ではどちらが酒に強いか
10 酒と社会
11 上手な酒の楽しみ方
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カッパ
19
図書館でウロウロと歩いていたら酒乱?!と思いタイトルに惹かれてこの本を読むことにしました。タイトルに惹かれて読むことが私は多いほうです。 内容ですが前半はわりと真面目に脳の伝達物質の話が続きます。酒に酔いやすい人の酵素の話や最新の研究結果なども続きます。新薬の開発が待こともあり、脳の分野については楽しみです。後半はアルコール依存症などのシビアな話が続いたように思います。元酒乱でブラックアウトを繰り返していた私としては耳が痛い話も多かったです。そういう意味では薬になる本でした。2018/12/18
魚京童!
17
2.0でヤバイ人のところが、7.8だった。2017/01/05
マッピー
11
「酒乱」になる、「下戸」であるは、その人の持つ遺伝子によるらしい。そして「アルコール依存症」も。著者は医者の立場から、アルコールが脳に与える影響などを詳しく解説することによって、過度な飲酒を戒める。戒められても飲酒をやめられなくなると、それはアルコール依存症という病気なのである。普段おとなしい人の方が酒乱になりやすいんですって。なんだか読めば読むほど、自分が危ないような気になります。どきどき。…気をつけよう。2018/05/31
MOKIZAN
10
かの国立療養所久里浜病院の先生が執筆された本。私個人は完全な"下戸"遺伝子の人間であると自負していますが、馴染みの店では"呑み助"チームで、酒飲みをやめようと思ったことはありません。私感で、仕事酒をしなくて済むようになって気づかされたのは、「酒乱」な人ではなくて、「悪い酒」を飲んでいる人が如何に多いかですね。気の乗れない異物摂取が、生身に無害なわけ無いわな。この傾向対処にも同病院の先生方が苦心されていること、人伝に聞いております。心から「ご苦労様です」と申し上げたい。2015/05/11
鈴木
5
お酒を飲んだら体内でどんな化学反応が起きているのかを書いた本。知らなかった知識が色々とあって勉強になった。一方で、解明していないことが多いということも理解できた。 2003年に書かれた本なので、現代はもっと研究が進んでいるのだろうか。 この本を読んだ理由は、自分の飲酒習慣に問題を感じているため。明らかに心身に影響が出ているのに飲んでしまう。 このままだと近い将来アルコール依存症になるというかもはや予備軍だろうし、取り返しのつかない健康被害を起こしそう。お酒をやめるために色々本を読もうと思う。2018/10/09