新潮選書<br> 嫉妬と階級の『源氏物語』

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新潮選書
嫉妬と階級の『源氏物語』

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  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106039034
  • NDC分類 913.36
  • Cコード C0393

出版社内容情報

不遇の才女・紫式部が洞察した「嫉妬の本質」とは? 上流貴族から祖父の代に零落し、夫も亡くし、藤原道長の「お手つき」となり、その娘の家庭教師に甘んじた紫式部。「落ちぶれ感」を抱えた彼女が「もうひとつの人生」を求めて書きはじめた物語には、階級社会に渦巻く激しい嫉妬が描かれている。人気古典エッセイストが、源氏物語に秘められた紫式部のメッセージを読み解く。

内容説明

不遇の才女・紫式部が洞察した「嫉妬の本質」とは?上流貴族から祖父の代に零落し、夫も亡くし、藤原道長の「お手つき」となり、その娘の家庭教師に甘んじた紫式部。「落ちぶれ感」を抱えた彼女が「もうひとつの人生」を求めて書きはじめた物語には、階級社会に渦巻く激しい嫉妬が描かれている。人気古典エッセイストが、源氏物語に秘められた紫式部のメッセージを読み解く。

目次

はじめに 『源氏物語』は嫉妬に貫かれた「大河ドラマ」
第1章 『源氏物語』は「ifの物語」?
第2章 はじめに嫉妬による死があった
第3章 紫式部の隠された欲望
第4章 敗者復活物語としての『源氏物語』
第5章 意図的に描かれる逆転劇
第6章 身分に応じた愛され方があるという発想
第7章 「ふくらんでいく世界」から「しぼくでいく世界」へ
第8章 嫉妬する召人の野望
第9章 腹ランク最低のヒロイン浮舟の生きづらさ
第10章 男の嫉妬と階級・少子・子無し・結婚拒否という女の選択
おわりに 紫式部のメッセージ

著者等紹介

大塚ひかり[オオツカヒカリ]
1961年横浜市生まれ。古典エッセイスト。早稲田大学第一文学部日本史学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

shikashika555

47
驚くくらい読みやすくてスルスルと頭に入る。 これは源氏物語を読む皆様に副読本としてオススメしたいくらい。 嫉妬と階級という 旧基準でいくと直截的に過ぎる切り口も、第二部までを「数ならぬ身」の上昇物語、宇治十帖を 下降の物語とする解釈も新鮮! そして 「少子、子なし」という部分をクローズアップして、それを現状への抵抗と見なす解釈も。 嫉妬と階級に囚われて身動き取れない女性たち、感情を描かれなかった彼女たちの声に思いを馳せる解釈には「そーだよね、そーいうとこあるよね、うん」と手を取って頷きたくなる。2024/01/11

tosca

32
「源氏物語」をしっかり読んだ事が無いので、曖昧だった人間関係、血縁関係が今更ながら分かったような気がする。紫式部がいかに階級を意識していたか「落ちぶれ貴族」と「成り上がり」、確かに「源氏物語」は階級と嫉妬が全てと言っても過言ではないような気がしてきた。源氏が死んだ後の話や宇治十帖も、うっすらとした記憶しか無かったので、非常に分かりやすくて良かった。昔「紫の上」があまり好きじゃなかったのは、なるほど優等生的な感じが嫌いだったのかと腑に落ちた。生霊になるくらいの「六条御息所」が好きだった高校生の頃の記憶が蘇る2024/08/23

もえ

25
『源氏物語』を嫉妬と階級の観点から読み解いていて面白い。そもそも『源氏物語』の冒頭には、既に嫉妬と階級が描かれていて、源氏の母の桐壺更衣は、帝からの身分に相応しからぬ寵愛を受け、嫉妬と中傷の中で亡くなる。この物語の構造が、最終的に宇治十帖の浮舟の出家にまで繋がっていくという。召人にスポットを当てたり、「数」というキーワードにこだわったり、『源氏物語』の主要女君は少子・子無しが多い等、興味深い視点が多かった。最近の女性人気ブロガーへの読者の嫉妬の話は、現代の我々にも嫉妬と階級の構造が存在すると気づかされる。2023/11/23

崩紫サロメ

19
『源氏物語』を「階級」から読み直し、そこから生まれる嫉妬について読み解く。紫式部が(清少納言などとは違い)「高貴な身分であったが落ちぶれた受領階級」出身であることに着目し、作中に出てくる受領階級や落ちぶれた貴人の内心、また彼女/彼らに対する視線が非常にリアルに描かれていることという指摘に納得。また、出家した浮舟こそが自分の生きる道を選び、「結婚しなくてすむ」という幸せを得たという解釈、現代的かと思ったが、よく考えてみれば今より更に踏みにじられてきた平安時代の女性こそそう思っていたのではないか。2024/01/09

ほんメモ(S.U.)

12
角田光代さん訳のおかげで、昨年はじめて源氏物語を読破し、壮大なストーリーを楽しむことが出来たのですが、やはり一度通読したぐらいでは、この奥深い物語を理解出来たとは言えないのでしょう。この本を読んでみて『嫉妬』『階級』のキーワードで物語全体を見てみると、新たなストーリーが浮かび上がってくるかのようでした。源氏物語は世代を超えた敗者復活の物語である、というのがとても腑に落ちました。特に明石の入道が4世代をかけて子孫を皇族にする、その年月と源氏物語全体の経過年月がほぼ一致している、という考察が鳥肌ものでした!2025/04/07

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