出版社内容情報
一貫して漱石が描こうとしたもの、それは「女」という謎だった。『明暗』など後期六作品から時代と格闘した文豪像を浮き彫りにする。一貫して漱石が描こうとしたもの、それは「女」という謎であった――。都市空間に住む家族の物語を描き続けた漱石。明治民法によって家の中にも権利の意識が持ち込まれ、近代的「個」の自覚、生活に浸透する資本主義、家族を離れた愛など、新たなテーマが見出されていった。中でも漱石にとって最も謎に満ち、惹かれた対象は「女の心」だった……。後期六作品を中心に時代と格闘した文豪像を発見する試み。
内容説明
都市空間に住む家族の物語を描き続けた漱石。明治民法によって家の中にも権利の意識が持ち込まれ、近代的「個」の自覚、生活に浸透する資本主義、家族を離れた愛など、新たなテーマが見出されていった。中でも漱石にとって最も謎に満ち、惹かれた対象は「女の心」だった…。後期六作品を中心に時代と格闘した文豪像を発見する試み。
目次
因果と時間―『門』
恋愛と偶然―『彼岸過迄』
家族と権力―『行人』
利子と物語―『こころ』
沈黙と交換―『道草』
顔と貨幣―『明暗』
著者等紹介
石原千秋[イシハラチアキ]
1955年生まれ。成城大学大学院文学研究科国文学専攻博士課程中退。東横学園女子短期大学助教授、成城大学文芸学部教授を経て、早稲田大学教育・総合科学学術院教授。日本近代文学専攻。現代思想を武器に文学テキストを分析、時代状況ともリンクさせた“読み”を提出し注目される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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