出版社内容情報
石油のない日本の宿命「資源外交」。米国に脅され、アラブに逃げられ、中国には油田を横取りされた。理念なき失策と迷走の一五〇年。
無資源国・日本が背負った宿命の一五〇年――果たしてそこに理念はあったのか。近代より続く『石油の時代』にあって、石油を持たない国・日本は 「資源外交」に身を投じるしかなかった。そこは国同士がエゴを?き出しに衝突し、謀略を巡らす現場。莫大な時間と金、時には人の命も費やして、いったいこの国は何を得てきたのか? 日本の行方を左右した交渉、開発、投資――その僅かな栄光と数多の蹉跌。
内容説明
無資源国・日本は、先進国であるために、「資源外交」に身を投じた。そこは国同士がエゴを剥き出しに衝突し、謀略を巡らす現場だ。アメリカに脅され、アラブに逃げられ、そして中国は奪っていった…。莫大な時間と金、そして人の命を費やして、この国が得たものは何か!?今後の日本が進むべき道を問う、「石油の呪縛」に苦悩し続けた近現代史。日本の「資源外交」、その敗北の根源を知る!
目次
第1章 日本と石油の出会い(古代史の中の石油;「日本は産油国なのでしょうか?」 ほか)
第2章 世界の石油を求めて(久原房之助と「アジア」先遣隊;志賀重昴と未知の世界「中東」 ほか)
第3章 石油と太平洋戦争(経済制裁;オレンジ計画 ほか)
第4章 アバダンに行け(PAGという名の支配者;反骨者 ほか)
第5章 野心と幸運の大風呂敷(クウェートからの吉報;満州太郎 ほか)
第6章 オイルショックと田中角栄(トイレットペーパー狂奔;田中角栄の資源外交 ほか)
第7章 砂漠に染み込んだ一兆円(ショー・ザ・フラッグ;イラン・イラク戦争の果て ほか)
第8章 石油と投資(カフジ油田の紅い絨毯;利権更新の前哨戦 ほか)
第9章 アザデガン油田の蹉跌(四日間の幸福;途轍もないアザガデン油田 ほか)
著者等紹介
中嶋猪久生[ナカジマイクオ]
1947年三重県四日市市生まれ。一橋大学経済学部卒。東海銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行。国際部(国際金融・企画)、国際審査部、バハレーン駐在事務所長等歴任。在職中、外務省国連局(兼外務省機能強化対策チームメンバー)等へ出向。その他、エネルギー総合推進委員会GCC諸国動向調査委員会委員委嘱、明治学院大学国際学部非常勤講師等を経て、現在、日本エネルギー経済研究所中東研究センター外部研究員、関西大学非常勤講師(国際金融論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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