新潮選書<br> 「空間」から読み解く世界史―馬・航海・資本・電子

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新潮選書
「空間」から読み解く世界史―馬・航海・資本・電子

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  • サイズ B6判/ページ数 303p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106037634
  • NDC分類 209
  • Cコード C0322

出版社内容情報

人は生活空間の認識を革めることによって進化を遂げた――「空間革命」という歴史観を基に五千年の人類史を一気に俯瞰する試み!

「空間革命」という独自の歴史観から、五千年の人類史を一気に俯瞰! 乾燥地帯で始まった穀物栽培、騎馬による異文化統合、大陸を結ぶ大西洋支配、地球規模の産業革命、そして無限大のネット空間……人は自らの活動空間を拡大していくことによって進化を遂げる。時間軸からではなく、六つの「空間革命」という枠組みによって文明誕生から今日までを通観してみると、全く新たな世界史像が現れてきた!

内容説明

乾燥地帯で始まった穀物栽培、騎馬による異文化統合、大陸を結ぶ大西洋支配、地球規模の産業革命、そして無限大のネット空間…人は自らの生活空間の認識を革めることによって進化を遂げる。年表の時間軸を取り払い、「空間革命」という歴史観を基に文明誕生から今日までを六つの枠組みによって通観する試み!

目次

第1章 人類の誕生から最初の空間革命へ
第2章 ウマと戦車による諸地域世界の創造
第3章 騎馬遊牧民によるユーラシアの一体化
第4章 ユーラシア帝国の崩壊と「小さな世界」の再編
第5章 大西洋と大森林地帯での空間革命の胎動
第6章 分水嶺となる大航海時代
第7章 大西洋空間とつながる産業革命と市民革命
第8章 ヨーロッパの膨張
第9章 グローバル化する世界

著者等紹介

宮崎正勝[ミヤザキマサカツ]
1942年、東京生まれ。東京教育大学文学部卒業。筑波大学附属高等学校教諭(世界史担当)、筑波大学講師などを経て北海道教育大学教授。2007年に退官、現在は著述業、中央教育審議会専門部会委員。1975年から87年までNHK高校講座「世界史」常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

53
カール・シュミットの「空間革命」の概念を膨らませて世界史の叙述したそうだが、古代あたりの話は「空間」に結びつけ切れていない部分は高校の教科書くらいの内容。また現代について、「空間」を重視するのに航空機やロケットなどの空や宇宙を問題にしていないのはちょっと疑問。核兵器の話は当然出てくるが、空のキャリアがあってこその問題と思うのだが。いわゆる「大航海時代」以後の近世・近代史あたりは著者も一番書きたかったところのようで、力も入っており、ウォーラーステインあたりに依拠しながらも、独自の論の展開もあり面白かった。2025/06/02

coolflat

18
152頁。大航海時代以降の大西洋は、寒冷なヨーロッパと亜熱帯、熱帯の西アフリカ、アメリカを結びつける海の商業圏を育て、それに適合した経済システムをつくりだした。大西洋三角貿易と商品作物を大量に生産する大農場プランテーションの結合である。大西洋は「異質」な陸地をつなぐ広大な空間だった。そのため、大西洋では商業と商品生産により富を生み出すシステム、海上交通のルールが必要になり、主にオランダ、イギリスがそれらを創造する役割を担った。それが資本主義であり、公海における航行の自由のルール(海洋法)である。2023/12/12

coolflat

18
60頁。フェニキア人は、レバノンのティルス、シドンなどの港市を中心に、レバノン杉を用いて船首を馬頭で飾る船を造り、地中海中央部の島々を東西に結んでイベリア半島に至る地中海横断航路を開発した。フェニキア人は地中海の要地に植民市を築き、世界史上初の総合商社ともいうべき商業活動で、東方の先進文明を地中海に広めた。フェニキア人に対抗してエーゲ海周辺にネットワークをつくりあげたのが、後発のギリシア人だった。ペルシア帝国が強大になると陸続きのフェニキアはその傘下に組み入れられ、後発のギリシア人にチャンスが巡ってきた。2023/07/01

月をみるもの

10
馬・航海・資本・電子のうち、馬=陸、航海=海、電子=情報はわかりやすいんだけど、資本がどういう「空間」に対応してるのかが、いまひとつよくわからない。ブローデルの「長い16世紀」が人類史のターニングポイントであるというのは、こないだ読んだ資本主義についての本( https://bookmeter.com/books/6378646 )と共通の認識だが、空間的/時間的な差異を均一化する媒体が資本だとすると、ほかの3つとはちょっと性質が違うような。。2018/06/12

読書実践家

7
こんな教科書があっても面白い。最大の中華帝国「清」。世界を説明するのは様々な角度から。例えば砂糖や伝染病。時空を超えた相対的な視点があるとワクワクするのが世界史だ。2016/01/17

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