新潮選書<br> 3・11から考える「この国のかたち」―東北学を再建する

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新潮選書
3・11から考える「この国のかたち」―東北学を再建する

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  • サイズ B6判/ページ数 202p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106037160
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C0339

出版社内容情報

日本にとって「東北」とは何か。土地の記憶を掘り返し、近代の陰影を探り、日本の未来を問う。歩きながら考えた人間と文明の行く末。

「東北」は未来の日本の姿だった。歩きながら考えた、人間と文明の行く末。今まで何を聞き書きしてきたのか――。厳しい自己認識から再出発した著者は、土地の記憶を掘り返し、近代の残像を探りつつ、剥き出しの海辺に「来るべき日本の姿」を見出していく。津波から逃れた縄文貝塚、名勝松島の変貌、大久保利通が描いた夢、塩田から原発、そして再び潟に戻った風景……。日本列島の百年を問う渾身の一冊。

内容説明

今まで何を聞き書きしてきたのか―。厳しい自己認識から再出発した著者は、土地の記憶を掘り返し、近代の残像を探りつつ、剥き出しの海辺に「将来の日本」を見出していく。津波から逃れた縄文貝塚、名勝松島の変貌、大久保利通が描いた夢、塩田から原発、そして再び潟に戻ったムラの風景…。災厄から学ぶべき思想とは何か。問いと発見に満ちた一冊。

目次

新章東北学(歩きながら考えた一年間の記録(二〇一一年六月~二〇一二年三月))
東北学第2章への道(東北に刻まれた近代の「夢」―野蒜~松島湾;海辺の幽霊譚―『遠野物語』を手に、宮古から山田、大槌、田ノ浜へ;縄文の痕跡、命の循環―南三陸町の鹿踊りと海辺の心性;泥の海へ、あらたな入会地の思想へ―南相馬市小高)

著者等紹介

赤坂憲雄[アカサカノリオ]
民俗学者。1978年東京大学文学部卒業。1992年東北芸術工科大学助教授。東北文化研究センター設立後、1999年『東北学』を創刊。2007年『岡本太郎の見た日本』(岩波書店)でドゥマゴ文学賞受賞、2008年同書で芸術選奨文部科学大臣賞(評論等部門)受賞。2011年4月より学習院大学教授。福島県立博物館館長、遠野文化研究センター所長も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

302
著者は「東北学」を主宰する民俗学者。ここしばらくは、震災関連の書物も社会派系のものを読んでいたので、最初はなまぬるい感が否めなかった。とりわけ、当面は原発も致し方ないとの立場が、あまりにも体制的に見えたからである。しかし、読み進めていくうちに、しだいに著者のスタンスも了解できるようになった。彼が中心となった「ふくしま会議」でも、さまざまな対立が浮き彫りになったようだが、赤坂は被災者たちは「不安に駆られ、―中略―引き裂かれています」と言う。また「津軽てんでんこ」の解釈も限りなく優しく被災者に寄り添うものだ。2016/03/04

ceskepivo

7
東日本大震災後の東北について、静かに振り返る。10年以上前の本だが次の指摘は心に刺さる。 ◯グラデーションのなかに無理やり裂け目をいれて、こちら側とあちら側を分割する。線を引くことで自分を守るのです。だから、 いま何が必要かといえば、情けないほどに単純な答えなのですが、互いに思いやること、それぞれが他者へのイマジネーションを回復する、それしかない。 ◯言葉の持っている豊かさや幅が、どんどん狭まっているような気がします。2025/04/24

なおこっか

5
東松島の野蒜は、私が唯一、2011年に直接津波の被災状況を目にした地域である。家々が波に撃ち抜かれ、外壁だけになって暗い虚のような口を開けていた様は、今でも忘れられないし、忘れるべきではない。その野蒜が、明治初期までほぼ海で、100年に満たない期間で砂に埋まっただけの土地であった、との話はショックだった。要するに、住むに適さなかったのだ。明治11年に大久保利通の旗振りで着工した野蒜築港は、6年後の台風被害で頓挫した。築港の意図は、戊辰戦争の傷痕残る東北への慰撫だったのでは、と赤坂先生。歴史の反復を思う。2023/03/23

1.3manen

5
図書館新刊コーナーから失敬してきた。被災してこころの渇きを潤すには、本の存在が改めて大きいことに気づかされる。東北学の提唱者の著者は、「百万冊の本を集めようと呼びかけました」(29ページ)とのことなので、この提起は本読書メーターのユーザーも何らかの協力ができるのでは、と思った。被災者も避難先で利用している人もいるだろうし、仮設住宅でも本を読んでなんとか立ち直ろうとされている方々のためにも何かできないか。子どもへの絵本など、ヴォランティアの手によって整備していることに頭が下がる。ネットでも本サイトで貢献可。2012/11/21

エボシペンギン

4
 2013年に出た本。中身は震災1年くらいのものが多い。この頃は、被災地の惨状に心を痛めつつも、ここから日本は変わらなければいけない、変わる機会にしなければいけないという、ある意味身勝手な希望のようなものがあったと思う。原発をやめて再生可能エネルギーを中心にして、物質より人の心を大切にして…  しかし実際は、ひたすら現実を塗布して覆い隠し、ごく一部の支持者にのみ奉仕し、反対意見を敵やイチャモンとして、圧倒的多数の国民の無気力と分断を作り出した政権になったのが、歴史の現実なわけで、読んでて切なくなった。2021/07/18

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