出版社内容情報
いま科学は転換点を迎えた。地球環境、生命倫理、政治経済、教育――直面する危機を打ち破るには? 「社会」と「科学」の新たな関係が拓く可能性を示す。
内容説明
純粋な知的探究から発して二百余年、近代科学は社会を根底から変え、科学もまた権力や利潤の原理に歪められた。人類史の転換点に立つ私たちのとるべき道とは?地球環境、エネルギー問題、生命倫理―専門家だけに委ねず、「生活者」の立場で参加し、考え、意志決定することが必要だ。科学と社会の新たな関係が拓く可能性を示す。
目次
1 「科学の本質」はいかに形成されたか
2 ネオタイプの科学の誕生
3 医療における新たな制度
4 科学的合理性と社会的合理性
5 生命倫理をめぐる試論
6 安全とリスクの科学
7 社会における意志決定
8 社会とは何か
9 私たちにとって科学とは何か
著者等紹介
村上陽一郎[ムラカミヨウイチロウ]
1936年東京生まれ。科学史家、科学哲学者。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。上智大学、東京大学先端科学技術研究センター、国際基督教大学、東京理科大学大学院などを経て、東洋英和女学院大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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蒼海
13
結局何が言いたいのかよくわからなかった…。でも医学の倫理観や、本質突き詰めるあまり社会にもたらす影響を考えない科学者たちの問題についての考察には共感した。医学部を目指す友達に薦めてみたい。また、大学生になってから読んでみようかな。2014/10/09
スパイク
12
今、科学(者)はどうあるべきか、ということが書いてあって、たとえば原子力のこととか、生命倫理とか、に科学者(を含めたわたしたち)はどう向き合うべきか提言。結論からいうと「科学的合理性」ではなくて「社会的合理性」で判断すべきということになるのだが、話が全うすぎて面白くない。論理にケチをつけるわけではない。語りかけ方が、なんとなく常識的すぎて面白みに欠け、読み続けるモチベーションを保つのが大変でした。2014/07/25
テキィ
9
啓蒙書 啓蒙させるにはちょっとタイトルがストレートすぎるんだよなぁ 啓蒙したい相手に微妙に届かない気がする 良い本なだけにおしいな。科学的思考。科学的に物事を読み解く力は、確かに今必要だよね。2010/11/24
まるよし
5
古代から現代にかけての変遷が述べられ、科学の成り立ちを示してくれる。その中で現代にある問題点を指摘してくれる。なるほど昔は科学者はいなかったのか。科学者も聖人じゃないから研究費で私腹を肥やす人もいるよね。申し込みの時に目的や社会的インパクト書かされるけど。こんな進捗でやりますって書くけど。これはネオサイエンスだったのか。確かに結果が出なくても変換義務はないか……2023/09/18
Ai Watanabe
4
面白い!!!2016/07/04
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