出版社内容情報
「無駄」は社会のメタボである。「ムダとり」こそが日本を救う!
話題の『渋滞学』が進化した!
トヨタ生産方式の「カイゼン現場」訪問などをヒントに、まったく新しい学問が誕生。無駄とは何か? そのメカニズムとは? 実践篇では社会や企業、家庭にはびこる「無駄」を検証、省き方も伝授し、さらにポスト自由主義経済の新経済システムまで提言。ビジネスパーソンも家庭人も必読の書。
内容説明
話題の『渋滞学』が進化した!トヨタ生産方式の「カイゼン現場」訪問などをヒントに、まったく新しい学問が誕生。無駄とは何か?そのメカニズムとは?実践篇では社会や企業、家庭にはびこる「無駄」を徹底検証し、省き方を伝授、さらにポスト自由主義経済の新経済システムまで提言する。ビジネスパーソン、家庭人、必読の書。
目次
第1章 無駄を科学する
第2章 無駄とは何か
第3章 無駄との真剣勝負
第4章 「ムダとり」最前線
第5章 社会は無駄だらけ
第6章 無駄と資本主義経済
著者等紹介
西成活裕[ニシナリカツヒロ]
1967年、東京都生まれ。東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻准教授。90年、東京大学卒。修士と博士課程を航空宇宙工学で終える。専門は非線形動力学、渋滞学。ドイツのケルン大学理論物理学研究所客員教授などを経て現在に至る。2007年、『渋滞学』(新潮選書)で講談社科学出版賞、日経BP・Biz Tech図書賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
みっちいの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
94
西成先生の本を読むのは4冊目です。これは第2作のようですが日常の無駄などについての例が多く学問というよりも若干評論的な感じがしました。ただ今までこのような分野は理論的な書物がなかったということでの読んでみる価値はありそうな気がしています。2018/06/08
Mr.チャーリー
28
科学者である著者の西成活裕氏が、「無駄」を研究した内容を記した本書。無駄の感じ方は人それぞれの物差しがあって、極めて曖昧。それを科学的に無駄を定義して様々な角度から分析している点がユニークです。社会、職場、家庭と色々な環境における無駄を観察して、無駄を取り除く改善について触れています。まだ発展途上にある研究分野。僕にとって少々難解な内容がところどころありましたが、僕自身の無駄についての視野を広げてもらえた本だと感じます。2023/01/22
姉勤
27
合理化なるもの。かつては肯定していたが、断捨離がもてはやされるようになったのも、不景気による相対的収入源を肯定する刷り込みと言えなくもない。試合前の減量のボクサーのような究極な適合化は、突然の変化への対応に余力をなくす(計量パスした後のボクサーはリミットの数キロ増しているのだが)。自分が他人様を使役して儲ける立場なら、別の感想が湧くだろう。突き詰めれば人間自体が無駄とも言える。2023/02/27
びす男
24
タイトルに惹かれて読んだが、やはり2008年の本、という感じ◼︎トヨタ生産方式は馴染みのない人には興味深いと思うが、終盤の「社会は無駄だらけ」のあたりは著者が社会に「アレも無駄、コレも無駄」といちゃもんをつけまくる内容で、飛ばし読みとした◼︎「照明は電気の無駄。ドイツではキャンドルに火をつけている」というくだりは荒唐無稽に思えた。節電・省エネという概念がそれほど珍しい時代だったのだろうか◼︎まぁ東日本大震災やその後の計画停電、脱炭素化が当たり前になった16年後の未来人に裁かれては、著者もつらいだろう。2025/02/20
CCC
10
テーマは面白い。ただなんだか話題が散漫だった。著者が言っているように発展途上だからなのか。しかしトヨタ生産方式の扱い……。無駄学の発展の先があれだとしたら、無駄学における無駄とは誰にとっての無駄なのだろう。そう考えざるを得なかった。2024/12/10