内容説明
誘拐犯の目的は、カネではなかった。脅迫状にはただ一言。「ハンマークラヴィーアを弾け。しかも、完璧に」―。突然変更されたプログラム。紛糾する音楽祭。苦悩するピアニスト。2回目の本番が近づく…。このベートーヴェンの長大な難曲のどこかに、謎を解く鍵が?札幌とロンドンを舞台に華麗に展開する音楽ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そのぼん
21
疲れた・・・。クラシック音楽×ミステリーって感じの作品でした。妻を誘拐されたピアニストがメインで進んでいきました。どの人物が怪しいのか、最後までわかりませんでした。2012/08/26
hime
8
"コンサートでベートーベンの大曲『ハンマークラヴィーア』を弾け,それも完璧に" 以来どんな曲なのか聴いてみたいという 好奇心が掻き立てられっぱなしでした。と同時に、仮にマーラーのようなビックリ箱が飛び出してきたら目が点になる自分を想像すると、恐れ多くて開けたくないプレゼントを目の前にしているような気分でまだ聴いていません。ストーリーの中でも触れられていたベートーベンのお弟子さんがおそらく実際残したと思われるコメントも曲を印象深くしています。2011/01/09
♪りんまま♪
7
ボリュームあるけどサクサク読めました。登場人物、みんな好きになれない…紫が出てくるとホント、うるさく感じて疲れた。でも、物語はすっきり片付いて気持ちが良いです。ベートーベンのハンマークラヴィーア、気になったのでYouTubeで聞いてみた(^-^)物語のキーになる音、これかぁ~2014/10/12
のじ
6
ピアノ曲には疎くてハンマークラヴィーアソナタは聞いたことないかもしれない。ネットで探して聞いてみたけれどよくわからなかった。名曲だよなあたぶん。譜例まで出てくる小説って初めて読んだ気がする。私も一応音楽好きのハシクレなので、いろんなことを考えさせられるお話でした。才能の違いのこととか、音楽家の売り出し方とか・・・。芸術といっても、つきつめれば娯楽、と考えているので、自分の好きだと感じたものを楽しめば良いのだけどもな。2020/10/11
けんちゃん
6
「六本指のゴルトベルク」で紹介されていた小説。「無自覚の罪」、そして「大いなる聴衆」という言葉をめぐって起きるサスペンス。長編小説ですが、中だるみしそうなところで、うまく新事実が織り込まれ、飽きずに読み進むことができました。主題となる「ハンマークラヴィーア」は、すぐにでも聴きたいです。「ピアノフォルテ」の音色もぜひ聴いてみたいです。2010/04/29