内容説明
高層ビルの谷間、下町の路地裏、山の手の住宅街―。アラーキーがこよなく愛する街・東京を歩けば、美女との出会いがあり、懐かしい昭和の再発見があり、幸福と夢がある。名ショットと名言で綴る、散歩と路上写真の極意。
目次
南青山・六本木
銀座
西新宿
本郷
佃島
月島
日比谷公園
谷中・根津・千駄木
向島
西荻窪
成城
渋谷
下北沢
湯島
雑司が谷
品川
東新宿
著者等紹介
荒木経惟[アラキノブヨシ]
1940年東京都台東区三ノ輪に生まれる。63年、千葉大学工学部写真印刷工学科卒業。同年、電通に入社。64年、「さっちん」で第1回太陽賞受賞。71年、電通に勤めていた青木陽子と結婚、新婚旅行を撮影した『センチメンタルな旅』を限定1000部で自費出版。72年よりフリーに。以来、妻・陽子との生活や東京の情景、過激なヌード作品などを次々に発表。写真界のみならず社会をも揺るがす「天才アラーキー」として広く認知されるようになった。欧米では「グラン・マエストロ」(大巨匠)と称され高い評価を受ける。2008年、オーストリア政府より科学・芸術勲章受章。また2002年より日本全国の人たちの肖像写真を撮影する「日本人ノ顔」プロジェクトを続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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keroppi
32
アラーキーの東京散歩。東京にこんな風景があったんだ。よく見ている町が多いのに、なぜか懐かしさを覚えたりする。人の優しさがある町。もう今は変わっているのかもしれない。2017/09/06
からかい上手の高木さんそっくりおじさん・寺
29
2007年〜2008年に連載されたアラーキーの東京写真散歩。私は写真の良し悪しは本当にわからない。アラーキーの写真だってそんなに持て囃されるほどのものかという疑問がある。しかしその写真集は何故か面白く感じる。この写真集も楽しかった。今から数年前の光景なのに、大昔の写真のようにモノクロで撮影されているので、なんだかその時々の姿を片っ端から過去へと葬っているように見える。写っている人達はもうみんな亡くなったのではないかという気分にさえさせられる。景色以上に出て来る人達にあれこれ想像させられた。2015/01/25
しーふぉ
24
モノクロで懐かしい感じがする写真。優しい顔の人物の写真が多い。2017/04/17
tera。
20
銀座あり裏路地ありのモノクロで撮られた写真と、アラーキーの呟きのような文章とで構成。『銀座には花束がよく似合う』確かにそうかも。 一瞬を切り取っていて、行ったことのある街なのに、知らない一面を見せてくれる。『散歩は一人じゃダメ』だというのがアラーキーの言い分なのだけど、相手はやっぱり女性がいいみたい。街はどんどん変わっていくから、いま同じ場所に立っても、もう同じ景色は見られないんだろうなぁ。2014/08/07
tu-bo@散歩カメラ修行中
19
自他共に認める天才アラーキー、写真と文章の相乗効果。面白かった。2014/05/24