内容説明
「ゲーテの『イタリア紀行』をバッグの底に忍ばせて…イタリア各地を旅行するのもいいだろう」(「イタリア酔夢行」)。コクトーやサドの文学を翻訳し、美術評論や奇想小説を綴った澁澤龍彦(1928‐87)は、独自の美意識と大いなる好奇心の翼を広げながら、大好きなイタリアを旅した。理想の島イゾラ・ベッラから、フローラ咲き誇るシチリアまで、“眷恋”の怪物庭園、貴族のヴィッラ、不思議な城、幻想の美術館、そしてお気に入りの美味しいものを訪ねよう。本人の言葉と同行した妻、友人の証言で辿る、シブサワ的・刺激的・耽美的イタリア案内。
目次
1970年、書斎派が世界へ飛び出した。
「もう一度、イタリアに行きたいね」
マッジョーレ湖
ヴェネツィアとその近郊の町
フィレンツェとその近郊の町
ボマルツォ怪物紀行
プーリア紀行
異色作家たちとの邂逅 北・中部イタリア
美しきフローラを求めて 南イタリア
著者等紹介
澁澤龍彦[シブサワタツヒコ]
1928~87年。東京生まれ。本名龍雄。作家、翻訳家。東京大学文学部フランス文学科卒業後、マルキ・ド・サドやジャン・コクトーらの著作を翻訳するかたわら、美術評論や中世の悪魔学などのエッセイ、独自の幻想小説など、幅広いジャンルで旺盛な執筆活動を展開した
澁澤龍子[シブサワリュウコ]
1940年、鎌倉生まれ。エッセイスト。1968年、「芸術新潮」の編集者として澁澤龍彦に出会い、翌年に結婚。1970年新婚旅行を兼ねてヨーロッパ旅行。合計4度の西欧への旅に同行した。また京都をはじめ国内各地もともにめぐり歩き、小説や随筆の題材を提供するなど、作家澁澤龍彦を支え続けた
小川煕[オガワヒロシ]
1930年、東京生まれ。美術評論家。東京大学文学部美学美術史学科卒。「芸術新潮」編集部勤務を経て1967~68年度イタリア政府給費留学生としてイタリアに渡り、ローマ大学文学部聴講生となる。のち1979年までローマ滞在。1988~2000年まで中部大学国際関係学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Sumichika3
OKKO (o▽n)v 終活中
SKH
takao
HTたまにYN@ぬ 積読消化中
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- 和書
- 評伝平出修 而立篇