とんぼの本
パウル・クレー 絵画のたくらみ

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  • サイズ A5判/ページ数 127p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784106021534
  • NDC分類 723.345
  • Cコード C0371

内容説明

一見穏やかな画面からは想像できませんが、実はクレーはかなりの策士。主夫生活を余儀なくされたり、ナチスに家を逐われたりとけっこうな苦労家でもありました。クレー研究の第一線に立つお二人が新しいクレーの見かたを紹介します。

目次

第1章 うごきの実験室
第2章 なぜ文字なのか?
第3章 切る貼る回す
第4章 1933年の顔
第5章 仰天としみじみのあいだ
第6章 天使のゆくえ

著者等紹介

前田富士男[マエダフジオ]
1944年神奈川県生まれ。慶應義塾大学アート・センター所長/文学部教授。専門は西洋近代・美術史。慶應義塾大学工学部を卒業後、同大文学部哲学科で美学美術史学を専攻、博士課程単位取得退学。神奈川県立鎌倉近代美術館勤務、ボン大学美術史研究所留学、北里大学教養部勤務を経て、85年から慶應義塾大学で教育研究に従事。現在クレー研究の第一線で活躍するほか、ゲーテ自然科学の研究でも知られる

宮下誠[ミヤシタマコト]
1961年東京都生まれ。國學院大學文学部教授。専門は西洋近代美術史。バーゼル大学大学院博士課程単位取得博士論文執筆資格取得退学、早稲田大学大学院博士後期課程単位取得退学。クレーに関する論考が多く、またクラシック音楽にも造詣が深い

いしいしんじ[イシイシンジ]
1966年大阪府生まれ。京都大学文学部仏文学科卒。2000年、初の長篇小説『ぶらんこ乗り』(理論社)を発表。03年、『麦ふみクーツェ』(同)で坪田譲治文学賞受賞。04年には『プラネタリウムのふたご』(講談社)が、06年には『ポーの話』(新潮社)が三島由紀夫賞候補になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

101
1920年から1930年代に多くの作品を発表したパウル・クレーの作品と解説で構成。絵の解説というとなんとかビズムとかなんとか主義とかそんな言葉が好きなんだろう。絵の解説を読んでいてもちんぷんかんぷんなので絵だけ眺めていた。クレーというとやさしい色使いだけなのかと思っていたらそうでもないのだなあ。古新聞や活字、布などを使ったコラージュも面白いなあ。実物を見てみたいなあ。絵は理屈や批評で見るのはやめて素の心で見ることを心がけようと思った、図書館本 2021/04/09

ねこさん

20
2005年の芸術新潮『パウル・クレーの静かな闘い』の再編集版。仕事でクレー作品の解説を書かねばならず、様々読んだが最も網羅性が高く、バイオグラフィーもよくまとまっている。バウハウス時代に体系化した造形理論については触れられていないが、クレーの読み解きを楽しむための基礎知識を得るためであれば十分かもしれない。2022/11/01

つちっち

11
クレー研究の第一人者お二人による対談解説。アイコンにもしているパウル・クレー。なぜに好きなのか?好きなもんは好き!だからだけど、「絵と言葉との関係が独特」「音楽を見る、絵に耳をすませる」「嬉しいときも絶望したときも、いつもどこか客観的、傍観者であることを運命づけられた男」。いしいしんじ氏の『オルフェウスの庭』はさすが作家さんの表現力ですごく良かった。超多作のクレー、1枚ぐらい手に入らんかな。2022/05/15

袖崎いたる

7
ざっくりパウル・クレー。「西洋の思想世界はどうしても、母たる物質から生物・人間をへて父なる超越者へいたるシステムを持っている。その中のステップアップやステップダウンが人間のドラマになる。」なるほどねー。クレーの絵に関しては一方向の解釈を逃れるような企てが施されてる。なるほどねー。そしてクレーの描いた天使はポケモンである。……へ?2020/02/21

もこ

7
生涯を通じて感情を抑制していたクレーの晩年には凄みが感じられる。感情が思わず溢れ出てしまったのだ。今まで可愛らしい絵=クレーというイメージだったけど、至極現実を見据えていた画家である。2010/02/22

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