内容説明
蝋燭の灯に揺らぐ血みどろの芝居絵屏風が、今も土佐(高知)の夏祭りを怪しく彩る。これを描いたのが幕末の動乱期を生きた“絵金”こと絵師金蔵。その謎にみちた生涯と画業を追いながら、そこかしこに幕末の陰影を残す歴史の街土佐を探訪する。
目次
土佐の夏祭りを彩る絵金の芝居絵屏風
絵師金蔵の生涯とその画業
駒吉浮世咄
土佐の幕末歴史散歩
絵金・幕末土佐年譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うにすけ
10
図書館本。ざっくり読み。お祭り風景写真が多めなのかしらと思ったらそうでもなく。血みどろ絵を祭りで(蝋燭の明かりがまた雰囲気が)見るというのが凄いんですよね…。迫力というか凄みが半端無いので夢に見そう。2017/06/06
果てなき冒険たまこ
2
江戸で花開いた浮世絵文化だけどそれだけじゃなくて地方にもしっかり根付いていたことがよくわかる。大量販売を目的とした浮世絵とはちょっと違って芝居絵という形式でみんなが鑑賞(今のそれとはちょと違う)していた絵金の芝居絵、それに歌舞伎。娯楽があまりなかったからというのもあるだろうけどこれはこれで村のコミュニティを支えていたんだろうな。観光案内的なのも普段なら邪魔だと思うけどこの本に関しては必要な気がした。2023/03/18
ageha
2
この本を片手に木下昌輝さんの『絵金、闇を塗る』を読みました。この本のおかげで、より面白く読めました。2019/03/30
辺野錠
1
絵金には前々から興味があったので読む。キャンバスの中で吹き荒れる暴力&バイオレンス!! 臓物や血の赤い色が強烈。しかし暴力的な絵だけではなく滑稽な絵もあって作風が幅広いんだなと思った。絵金の代名詞な屏風絵をまとまった形で見られるだけでなくそういう絵やラフ画を見ることが出来るのがありがたかった。そして絵金の絵が展示されるお祭りって絵金祭りだけではなかったのね。絵金の生涯の他にも弟子の話や幕末の土佐の話が紹介されるのも興味深かったポイント。絵金祭りはいつか行ってみたいなと思いました。2017/11/18
桃色熊軍曹
0
感想って言ってもね・・・2015/06/14