内容説明
カラー全盛の時代に、モノクロが静かなブームを呼んでいる。焼き具合によってガラリと印象の変わる暗室作業、単彩ゆえに想像をたくましくさせる微妙な色合いなど、カラーにはない面白さがある。なぜ今モノクロなのか?「日本のモノクロ写真史」とでも言うべき国内有名写真家50人の作品群に材を取り、モノクロ独特の表現方法と楽しみ方をやさしくガイド。
目次
過去を背負った傷跡の不思議な魅力(石内都)
戦争カメラマンは時間が勝負どころ(石川文洋)
都市生活者への優しい眼差し(石元泰博)
俯瞰でも、見上げでもない視点を(伊奈英次)
リアリズム写真は俺の世界じゃない(植田正治)
記憶のかなたの時間を呼び戻す(大石芳野)
内に秘めたものの表現にはモノクロが合う(大坂寛)
無表情な顔写真こそ多様な解釈を生む(ケン・小原)
得体の知れない力を写真で感じ取る(川田喜久治)
あえて特別な手法は使わずに(北井一夫)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
59
写真家によるモノクロ写真の代表作と解説。モノクロで見てみると写真家の特徴がよりわかりやすいのではないか。軟調、硬調、荒れ、ぶれや対象のもの、ヒトそれぞれがモノクロならでは表現で構成されている。フィルムには及ばないといわれるデジカメのモノクロもデジカメでしか表現できないモノクロがあるのかもしれない。とはいえフィルム写真はそのユーザーがいる間はいつまでも残してほしいと思う。そしてもっとたくさんの写真に触れたいと感じた。2016/06/23
おきゅ
1
モノクローム写真の階調の深さは憧れるなあ。 いつか。2012/12/16
takao
0
きれいだし、くっきりした世界観2016/10/23
-
- 和書
- ユダの福音書を追え