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出版社内容情報
画家の評価、作品の解説、生涯と時代を対照した年表に最前線の研究成果を生かし、全32図で画家の全貌をつかむ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
106
この本を読むまでは、ミケランジェロは彫刻家のイメージが強かった。しかし、絵でも素晴らしい作品を残したことが分かる。近代や現代の画家とは異なった感性に圧倒された。宇宙に直接つながる感性だと思う。彼の絵の一部に見られる空間の広がりは、そのことを雄弁に物語っている。ミケランジェロが描く人物は宗教的な感情に満たされ、この世界の善と悪のせめぎ合いが劇的に表現されている気がした。彼にとっては描くことと祈ることは、同じだったのかもしれない。詩人でもあったそうで、この巨匠の詩をいつか読みたいと思った。2016/10/04
白義
7
解説されている作品の多くはシスティーナ礼拝堂天井絵の部分、いわば今で言うところの超大作を各ストーリーや細部に注目して解説したものだが、全景でその迫力に驚き、部分に着目してもそれが失われていないのに驚かされる。同時代の他の画家と比べてもその隆々とした肉体の自己主張は明確で、筋肉により生まれる宇宙というムードすらある。解説ではそのムキムキの男性原理誇示を同性愛傾向と父への畏敬に結びつけていて短いがまとまっている。流麗でどこか超然としたダ・ヴィンチに比べるとミケランジェロはどこまでも身体性と肉体性が優位で対照的2017/02/16
oz
6
初読。ミケランジェロ(1475〜1564)はイタリアの彫刻家・画家・建築家。大理石採掘場を経営する家に産まれ、石工と共に幼少期を過ごした。その最大の業績は『ダヴィデ像』に代表される彫刻の分野においてであるが、本書では絵画に注目して作品を収録している。ダ・ヴィンチとの競作を通じて図像学的影響を受けたが、晩年には壁画『最後の審判』などでそれら遠近法的絵画空間の超克を試行した。西洋美術における巨人として当時から一貫して評価される。反面、裸体を基本的モチーフとした事で後年に猥褻論議や裸体即芸術の誤謬などを招いた。2015/04/29
takakomama
1
ミケランジェロの映画を見て手にとりました。ミケランジェロの絵画、システィーナ礼拝堂のフレスコ、素描の紹介。解説で、ダ・ヴィンチとミケランジェロの対比が興味深かったです。2018/12/23