内容説明
「解読」という言葉は、謎、不可解というイメージを連想させる。現在、人口千二百万人のユダヤ民族は、四千年の特異な歴史体験を有し偏見にさらされながらも、思想、芸術、科学等の分野で貢献してきた。日本人はその存在を知るようになって日まだ浅く、今なお身近ではないので、ユダヤ観には先入見や妄想の産物ともいえるものが多い。本書では、キーワードを通してユダヤ民族の抱える問題点を紹介していくが、それは妄想の構造を解読することでもある。
目次
1 ユダヤ社会を読むキーワード(ユダヤ人社会を揺るがした事件;ユダヤ人とは誰か;帰還法とは何か ほか)
2 ユダヤ教を読むキーワード(ユダヤ人になるには;改宗法の行方;ユダヤ教への改宗集団 ほか)
3 ユダヤ史を読むキーワード(ユダヤ人の記憶;世界の反ユダヤ主義;第二世代シンドローム ほか)