内容説明
西欧の“ゴッド”を我々は“神”と訳してきた。けれども両者の意味は桁違いにズレていた。我々は科学の移入に忙しく、そのことにはほとんど意を注がず今日まで来た。だがその差は、実に人間観・社会観から美感、文化、風俗までにわたって、東西の驚くべきギャップの源となっている。またそれはわが国の教会を痩せ衰えさせ、あるいは国家を国際社会の孤児にもしつつある。本書でその実状を示した。
目次
「神」と「ゴッド」は大違い
聖書の出発点は複眼的存在観
東西「神」概念を対照すると
「アイデンティティ」の意味が日本人にわかりにくいわけ
西洋の造形美術にはなぜ「わび」「さび」がないのか
米国のCIデザインはなぜ高価か
江川・元木はなぜ巨人に執着したか
「聖智」が明かす三島事件の構造
有・アイデンティティ願望の生成と展開
キリスト教は「西洋の宗教」か〔ほか〕