内容説明
70回に及ぶ中国への踏査行を生かし大詩人・杜甫の内面深くふみこんだアカデミック・ノンフィクション。
目次
第1章 1965年、泰山にて
第2章 鞏県の杜甫生家
第3章 青春歴遊の地へ
第4章 洛陽陸渾荘
第5章 長安の十年
第6章 黄土彷徨
第7章 再び長安へ
第8章 華州から秦州、そして同谷へ
第9章 同谷から成都へ
第10章 三峡から洞庭へ
第11章 最後の旅程・湖南
第12章 鞏県の墓前にて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
韓信
0
生涯を旅に送った杜甫の足跡を実際にたどる評伝紀行。師である奥野信太郎の杜甫評も交え、杜甫がうたった景色を見るために僻地にも足を運び詩集をひもとく姿勢からも、壮志を抱く青年時代から落魄の晩年まで杜甫によりそう暖かい視線からも、著者の並々ならぬ愛情が感じられる。杜甫の窰洞の生家が鞏県に残っているとのことだが、素人考えでは黄河流域の唐代の県城は開封のようにだいたい埋もれていて現存するのは明代とか後世の県城だと思うのだが…。洛陽近郊の住居は詩にも詠んでいるので実際に窰洞(「土室」)だったのだろうけど。2022/07/17
-
- 電子書籍
- 聖女じゃないと追放されたので、もふもふ…