内容説明
強固な共産主義一党独裁体制はなぜあれほど簡単に崩壊してしまったのだろうか。その最大の原因となったのは、グラースノスチ政策が導いた人々の意識の変化であった。そのグラースノスチとは一体何だったのか。どのようにして始まり、どんな経過をたどって終点に至ったのか。これらの問に答えるために、情報・思想・言論があの体制構造に対してもっていた意味を探り、それらが生き返ってゆく様をマスメディアを中心に追ってみた。
目次
第1章 序論 共産主義を崩壊させた情報
第2章 グラースノスチの政治学と心理学
第3章 グラースノスチの歩み―89年まで
第4章 体制崩壊とグラースノスチ
第5章 ジャーナリズムの誕生
第6章 あらたな幕あけ
付録(レーニン「党組織と党文献」;党中央委員会決定「中央ラジオ放送の改善に関する諸措置について」;ソ連邦憲法抜粋;マスメディア法)