内容説明
徳川将軍真参の旗本については、映画やテレビなどで、随分と派手に描かれている。しかし、興味をもたれている割には、実態はあまり知られていない。本書は、川村修富の日記風の備忘録「手留」を通して、一個の旗本の生涯を明らかにしたものだ。しかも、旗本川村家は「御庭番」の家柄だった。いうまでもなく隠密なのだが、ときに要人の警固にもあたった。58年間にわたるこの「手留」は、昇進にともなう彼の収入ばかりでなく、御庭番の鋭い眼に入った大奥のさまざまな秘事、そして旗本の家庭内に起きた悲喜劇、事件を率直に書き残している。
目次
第1章 年収50俵からの出発
第2章 「頂戴物」と「御礼廻り」の日々
第3章 幕府の官僚組織のなかで
第4章 御貸付金拝借のこと
第5章 出世と御足高
第6章 大奥「諸事御近例之通相心得」
第7章 出世の理由
第8章 年収400俵の「よい御役」




