内容説明
万延元年正月、幕府遣米使節団は海を渡った。本書はおよそ三百余日に及ぶ使節団の旅の日々の精密な復元である。七十七名の使節団は、大身の旗本あり、蘭語通訳あり、地方の藩の秀才あり、水夫、料理人あり、当時の日本のさまざまな地方、階層の出身者によって構成されていた。その人々の残した日記、備忘録、回想記等の厖大な資料が整理され、再構築され、日々の感動と驚異が、巧な模型のように復元されている。
目次
第1章 サンフランシスコへ
第2章 パナマ経由コロンへ
第3章 ワシントン滞在
第4章 フィラデルフィア滞在
第5章 ニューヨーク滞在
第6章 江戸への帰航
第7章 遣米使節―検証